オーストラリアの音楽データを集計する業界団体「オーストラリアレコード産業協会 (ARIA)」が、2014年の業界実績を発表しました。
売上実績では、2013年から9.62%減少して3億1,770万豪ドル(訳298億円)。しかし成長推移では、2013年が前年比11.6%減少だったことを考えれば、速度はスローになったと言えます。
*1豪ドル=93.82円
CD売上減少が響く
総売上の大部分を占めるCDアルバム売上は、1億1530万豪ドルで、前年から18.6%大きく減少しました。
CDのシングルは33%増加、しかし売上は100万豪ドルにも見たないほど縮小しています。
アナログレコードの売上はなんと127%増加し、640万豪ドル。
フィジカルの音楽売上は全体で18.38%と大きく減少し1億3,000万豪ドル。
デジタル売上は過半数を超える
ダウンロードとストリーミングを含むデジタル音楽の売上は全体の59%で1億8,770万豪ドルと過半数を超える結果となりますが、全体の売上減少をカバーできるほどの結果ではありませんでした。デジタル音楽の売り上げは前年比2.36%減少でした。
その大きな原因が、ダウンロードの売上低下です。デジタル・トラックのダウンロード売上は10.2%減少で8,500万豪ドル、アルバム売上は6,700万豪ドルでこちらも微減。
音楽ストリーミングが引き続き成長
音楽ストリーミングサーヴィスからの売り上げは前年比で111%拡大して2300万豪ドルとなり、今後も成長が期待できます。オーストラリアでは現在30位上のデジタル音楽サーヴィスが活動し、サブスクリプションがたサーヴィスおよび広告型サーヴィスが市場の10%以上を占めるまでに成長しています。ARIAでは2015年はアップルやYouTubeなどのプレミアム・サーヴィスが新たに開始することによって、この成長トレンドはさらに続き、リスナーに音楽を買ったり聴いたりする選択肢を多様化すると述べています。
ソース
ARIA
Australia’s Record Biz Recedes in 2014, Subscription Services Surge Ahead (1/23 Billboard.biz)