Amazonがイギリスで定額制音楽配信サービス「Amazon Prime Music」を開始しました。これでAmazonはSpotify、Apple Music、Deezer、Rdio、Napster、Google Play Music、Playstation Musicなど音楽サービスが競争を繰り広げる群雄割拠のイギリス定額制音楽ストリーミング市場に参入します。
Prime MusicはAmazonが2014年に開始したサブスクリプション型音楽ストリーミングサービスで、会員は広告や追加フィー無しで音楽のストリーミング再生とダウンロードができるサービスです。
Primeメンバーは100万曲以上から好きな曲をストリーミング再生できたり、数百のプレイリストを再生することができます。
Amazon Primeはイギリスで2007年に開始、年間79ポンドで画像のクラウドストレージ、動画ストリーミング、電子書籍へのアクセス、さらにロンドン市内での
1時間配達が利用できます。
競合相手であるApple MusicやSpotifyはすでにイギリスでサービスを始めています。またアクセスできる曲数の面でも、Amazonはライバルから大きく引き離されています。しかしコスト面ではAmazonは大きな優位性があり、Amazonもここに差別化要因としています。Amazonのサービス(年間79ポンド)に比べ、Spotifyの有料オプションやApple Musicは年間120ポンドと40ドル高めの設定になっています。
Amazon Music UKのトップ、ポール・ファース(Paul Firth)は、価格帯の優位性を次の様に語っています。
「15年に渡って音楽を販売してきた経験から、どんなに音楽が好きな人でも一年で120ポンドは巨額の出費です。ですので79ポンドのパッケージの一部として他の機能に加えて音楽ストリーミングを提供できることは、利用者にとって素晴らしい価値を提供するでしょう。
私たちはダウンロードストア、CD、アナログレコード、音楽ストリーミングと、多くの聴き方を提案できるため、購入される音楽を増やし続けています。
昨年アメリカで開始したAmazon Prime Musicユーザーの約2/3は、CD、アナログレコード、またはダウンロードをAmazonで購入しました。私たちはパートナー企業により多くの利益源を提示していると確信しています。
コンテンツの面に目を向けると、Prime Musicとレーベルの間では今後も交渉が続けられると予想されます。Prime Musicでは契約を締結していないため、ユニバーサルミュージックのカタログが含まれないため、レディー・ガガやジェイ・Z、カニエ・ウェスト、ケイティ・ペリーなどの楽曲は配信されていません。またApple Musicのロイヤリティ料分配の問題で最終的に配信を決めたテイラー・スウィフトの「1989」も同様に配信されません。
ソース
Amazon Prime Music takes on Spotify and Apple Music in the UK(Telegraph)