RMC2015Preview

ビジネスパーソンとしても活躍するヒップホップ・プロデューサーPuff Daddy(ショーン・コムズ)が運営するデジタルケーブル・テレビ・ネットワーク「REVOLT」(リボルト)が、10月に音楽ビジネスカンファレンス「REVOLT Music Conference」(RMC)を開催します。

開催日時は10月15−18日。場所はマイアミビーチ沿いの高級リゾードホテル、フォンテンブロー。

RMCでは「The Merging of Music, Technology and Innovation」(音楽、テクノロジー、イノベーションの融合)をテーマに、事業開発や戦略的パートナーシップなど、新しい音楽ビジネスのさまざまな可能性について、業界を代表する経営者や起業家、クリエイター達が集まりパネルディスカッションやネットワーキングを行い、テック企業、ブランドと音楽ビジネスをつなぎあわせる密度の濃い4日間です。

さらに必見なのは豪華なゲストスピーカー陣。キーノートにはBuzzfeedのチーフ・マーケティング・オフィサー兼チーフ・コンテンツ・オフィサーのフランク・クーパー(Frank Cooper)。Q&Aセッションには、ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデのマネージャーで、音楽マーケティング会社SB ProjectsのCEO、スクーター・ブラウン(Scooter Braun)。

その他、音楽業界からはRoc Nationの共同創業者兼CEOのジェイ・ブラウン(Jay Brown)、、RCAレコードのマーケティング担当上級副社長リサ・ケンブリッジ・ミッチェル(Lisa Cambridge-Mitchell)、Sporty Rich EnterprisesのCEO、マイケル・ビヴンス(Michael Bivins)、その他にエピック・レコード、デフ・ジャム、アトランティック・レコードの担当者が顔を揃えます。

アーティストマネジメントとマーケティングの分野では、Atom Factory会長兼CEOのトロイ・カーター(Troy Carter)、Emagen EntertainmentのCEOアンソニー・サレフ(Anthony Saleh)、Marverickのデジタル・オペレーション担当アイブ・バーンズ(Abe Burns)が参加。

さらにメディアとコンテンツの分野からはComplexの編集長ノア・キャラハン(Noah Callahan)、The Faderの編集長ナオミ・ザイシュナー(Naomi Zeichner)、MacroのCEOチャールズ・キング(Charles King)など多様化する音楽ビジネスを反映した錚々たるメンバーが集合します。

音楽ビジネスが従来のレコード販売から変革し続け、デジタルコンテンツの重要性がさらに増す今、音楽とテクノロジーとブランドが連携して、新しいカルチャーを次世代の音楽ファンや消費者に向けて作っていく流れにシフトしています。

世界の音楽業界や音楽マーケティング企業、アーティストマネジメント会社はいち早く可能性に気付き始め、音楽を主体としたビジネスとのコラボレーションや投資を行うために、テクノロジーやメディア企業とパートナーを組もうとするようになりました。

特にRMCを運営するREVOLTの会長Puff Daddyは、フォーブス誌が発表した年間最も稼いだヒップホップ・アーティストのランキングでは、ジェイ・Zと並び2位(2014年版)に入るほど成功しているのビジネスパーソン。ミュージシャンが運営チームの一員となって音楽カンファレンスを起こしている流れも、近年音楽ビジネスに起きているトレンドのように読み取れます。

その彼が牽引するREVOLTが音楽業界に起こそうとする変革は、次世代の消費者に向けた新しい音楽ビジネスを広げようとする音楽メディア発信のカンファレンスという形で、Puff Daddy同様にただの音楽・エンタメテレビチャンネルでは終わらない壮大な野望の一部のような印象を受けるところが新しいと感じます。

ソース
RMC 2015


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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