先日アップルを退職した、Apple Music立ち上げ功労者の一人イアン・ロジャース(Ian Rogers)が、ルイヴィトンやディオール、ジバンシーなどブランドを運営するファッション業界の大手LVMHでチーフ・デジタル・オフィサーに就任することが明らかになりました。
イアン・ロジャースは以前はYahoo!で音楽サービス「Yahoo! Music」のジェネラルマネージャーとして初期のサブスクリプション型サービスの運営を5年に渡ってリードしてきました。その後はアーティスト向けのD2Fサービスをいち早く手がけたスタートアップ「Topspin Media」のCEOに就任、インディーズから有名アーティストが利用するサービスに成長させます。
定額制音楽配信サービスとして立ち上がったばかりだった、Apple Musicのベースになった「Beats Music」は、ロジャースをTopspinから引き抜きます。CEOとして、サービスの開発やマーケティング、資金獲得まで幅広く活動し、買収に伴いアップルに参画。Apple むしcでは、24時間世界中で聴けるラジオ「Beats 1」の立ち上げから番組編成などオンラインラジオ戦略に携わってきた、Apple Musicのキーパーソンの一人でした。
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ロジャースの新たな仕事では、LVMHブランドのデジタルへの移行を指揮すると言われています。
It’s official. Change soon come. https://t.co/3kbKDY5Orr
— ian c rogers (@iancr) September 1, 2015
アップルを去った後は、異業種に行くと言われていましたが、デジタル音楽からファッション業界に行くとは、全く予想外でした。
これまで常に音楽サービスの運営に携わってきたロジャースは、アップルで新規サービスの立ち上げに関わるようになり、音楽業界における最重要人物の一人になれる可能性もありました。音楽サービスの経験が豊富なだけでなく、業界トップ企業でチームをリードしてきたロジャースが離れることで、次にどんな人材がApple Musicに関わるのか、気になります。また次の場所でも彼のイノベーションに期待したいです。