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MTV の親会社Viacomは、YouTuberやVinersなど、ソーシャルメディアの人気アーティストに特化したライブ制作を専門とするエンターテイメント・プロダクションの「DigiTour Media」に投資し株式を取得したことを発表しました。

DigiTour MediaはYouTubeやInstagram、Vine、Snapchatなどソーシャルメディアで影響力のあるアーティストたちのライブやフェスティバルを制作運営するスタートアップ。2014年には米テックメディアFast Companyが選ぶ「2015 Top 10 Most Innovative Company」の1社に選ばれています。

投資額は開示されていないが、ニューヨーク・タイムズが情報ソースから入手した情報によれば、調達した金額は約1000万ドルと言われています。

2010年にChris Rojas、Meridith Valiando Rojasによって創業されたDigiTourには、アメリカで著名のTVパーソナリティでコンテンツ・プロデューサー、ライアン・シークレスト(Ryan Seacrest)や、マドンナとU2のビジネス・パートナー兼マネージャーでもあるガイ・オセアリー(Guy Oseary)、大手メディアグループのコンデナストの親会社Advance Publicationsからの出資を受けています。共同創業者でCOOのChris Rojasはかつてはプロデューサー/作曲家としてかつてバックストリート・ボーイズやジョス・ストーン、ジェシカ・シンプソンなどと仕事をし、売り上げた曲は世界で3000万曲以上を誇る音楽家です。

Fifth Harmony、デミ・ロヴァート、O2LなどSNSで人気のアーティストをフィーチャーしたライブやフェスも開催しています。DigiTourは2015年だけで35万枚のチケットを販売しており、主にティーネージャーや若者層をターゲットにしたライブビジネス運営に注目が集まりつつあります。

またソーシャルと音楽のつながりと、情報感度の高いターゲットへのリーチに可能性を感じ始めた大手ブランドが、DigiTourのライブにスポンサーとして参加してマーケティング活動を行っています。DigiTourのイベントにはグーグル、Instagram、ソニー、インテル、コカ・コーラなどがこれまでに参加してきました。

ソース
Viacom Acquires Minority Stake in DigiTour Media(The New York Times)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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