フランス発の会員制音楽ストリーミングサービス「Deezer」が大胆な世界戦略を発表しました。12月8日から2012年6月までに、世界200カ国で順次サービスを開始するロードマップを明らかにしました。以下はタイムラインです。

12月8日:アイルランド、オランダ
12月31日:スペイン(12/13)、イタリア(12/14)、ドイツ(12/15)、ロシア(12/16)を含むヨーロッパ45カ国

2012年

1月31日:カナダ、中南米38カ国
2月28日:オーストラリア、アフリカ大陸(45カ国)
6月30日:残りの国115カ国

しかしこの戦略にはグローバル音楽消費の25%を占める(と説明する)、日本と米国が含まれていません。市場の飽和と低成長予測が主な原因だそうです。2016年までにDeezerは、それ以外の世界75%の音楽市場にサービス展開を進めるようです。

ご参考までに、こちらはEU諸国における音楽ストリーミングサービスのモバイルユーザーシェアのトップ3
image via Comscore

Deezerのサービスはローカルに特化した課金と12の言語、アーティストプロモーションを促進する独立系編集(Editorial)ハブが30、13の通貨によって運営される模様。

Deezer

2007年に設立されたDeezerは、4大レーベルを含む2000以上のレコードレーベルからストリーミングライセンスを獲得しており、1300万曲を配信するブラウザベースの音楽ストリーミングサービスです。フリミアムに基づく3つの月額サービスプランがあり、英国では無料プランは30秒のオーディオクリップと無制限のラジオが聴き放題、4.99ポンド(7.79ドル)のデスクトッププランではPCでの無制限再生、9.99ポンド(15.59ドル)のプレミアムプランではオフラインでの再生とモバイルアクセスが追加されます。サイトでは、ユーザー数2000万人、有料会員数140万人とある。

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どちらも鍵となるのは、Facebookとの統合でしょう。特にサービス開始の初期で、どれだけの人がサービスをトライし、その結果をソーシャルネットワークで波及できるかがキーだと思います。そのためには必要なものは、音楽を聴いた体験を共有する、アーティストやファンコミュニティを巻き込んだコンテンツと、ネットで顕在化する感情表現が自由に繰り返しできる導線をもった製品デザインではないでしょうか。

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ソース

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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