レッド・ツェッペリンが、サブスクリプション型音楽サービスと配信に向けた交渉を進めているとニューヨーク・タイムズがレポートしています。
タイムズによれば、バンドは複数のサブスクリプション型サービスとカタログの独占配信に関する交渉を進めて音楽ストリーミングサービスでの配信を検討しているとのこと。
1960年後半から70年代にかけてハードロックの流れを築いたレッド・ ツェッペリンは、実はデジタル音楽サービスでカタログが配信されていないアーティストの一組です。iTunesでもAmazon MP3ストアでは2007年頃まで発売されていませんでした。ですがレッド・ツェッペリンは2012年だけでも80万枚以上のアルバムをアメリカだけで売り上げる人気を誇ります。日本でもDVD「Celebration Day」の映画間上映などが人気でした。考えられないようですが、一般的にレッド・ツェッペリンの音楽は古くなることなく今でもCDやダウンロードで利益が見込めるコンテンツなのです。
image via Flickr Heinrich Klaffs
バンドと長期契約するワーナーミュージックのスポークスパーソンは、「レッド・ツェッペリンと音楽ストリーミングサービスでカタログの配信を検討する機会を得られたことを嬉しく思います。バンドとワーナーミュージックの配信パートナーとの交渉を歓迎します」と述べています。
ニューヨークタイムズはSpotify, Rhpasody, Rdio, Deezerのいずれかとバンドは独占的権利を交渉しているのではと予測しています。例えばSpotifyと契約するなら同社のアメリカでのリーダーの地位をより強固に出来るほど魅力的なコンテンツになると予想します。アーティストと独占的契約を締結する場合、通常はロイヤリティの前払いに加えマーケティング活動が求められます。はたしてレッド・ツェッペリンほどのバンドがどの位を要求しているのか検討もつきませんが、恐らくかなり大きなコミットメントが求められるはずです。もし音楽ストリーミングサービスがバンドに対してCDやダウンロード売上に相応する、またはそれ以上のメリットを提示できるなら、バンドにとっても配信を始めないことはないと思います。
一方で、膨大なカタログを持つ人気ロックバンドの多くは、音楽ストリーミングサービスでの配信を行っていません。象徴的なバンドといえば、ビートルズ、ピンク・フロイド、イーグルスなどは今でも配信には消極的です。
僕はレッド・ツェッペリンの配信を開始してほしいと思っています。なぜならビッグネームアーティストの参加で音楽サービスへの注目と利用が広がると思っているからです。また普段はデジタル音楽サービスを利用しない世代(例:ツェッペリン世代)にも音楽視聴に興味を持ってもらえる可能性があるからです。
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