アメリカの老舗ヒップホップ雑誌「Vibe」が、メディア会社SpinMediaによって買収されることが発表されました。Vibeは1992年にクインシー・ジョーンズとタイムワーナーによって刊行され、ヒップホップ業界でも長きに渡り影響力の高いメディアへと成長してきました。
SpinMediaはVibeの紙媒体とオンライン「Vibe.com」の権利を獲得しました。
メディア企業SpinMediaが運営する音楽メディアには、オンラインサイト「SPIN」や「Stereogum」、音楽コミュニティサイトの「Buzznet」や「Idolator」、そして音楽ブログ・アグリゲーションサイトの「Hype Machine」があります。
2012年7月にSpinMediaが人気音楽雑誌「SPIN」を買収した時には、買収3週間後に紙雑誌の廃刊を発表し従業員を解雇した経緯があります。
紙雑誌を廃止した結果、SPINはオンラインメディアに注力してから、トラフィックが2倍以上に伸びています。SpinMediaのCEO、スティーブ・ハンセンはSPINの紙雑誌を復活させるつもりは無いと取材に答えています。
このことから、同じことがVibeでも予想されるため、紙雑誌が廃刊になる可能性が高いと考えられます。
現在Vibe.comには毎月140万人がウェブとモバイルで訪問しています。またVibe.comの平均読者は18歳〜34歳までの多文化な若者層が多いと言われています。
一方で雑誌は2012年前半の6ヶ月の購読数が301,000部。このことから、紙雑誌を続けることはビジネス的観点からはメリットが少なく感じます。
ソース
SpinMedia Adds Vibe Magazine to Its Digital Portfolio, Minus the Magazine(4/25 All Things D)