ソフトバンクが85億ドル(約8540億円)で世界最大のレコード会社「ユニバーサルミュージック」の買収を約3ヶ月前に提案していたことが明らかになりました。フィナンシャル・タイムズによれば、今回ユニバーサルミュージックの親会社であるヴィヴェンディは、ソフトバンクのオファーを退けたと詳しい情報ソースからの情報として伝えています。

ソフトバンクは先日完了したスプリントの買収に続き、大型買収提案となります。

*このニュースの情報は随時更新していきます。

レポートによれば、ヴィヴェンディは5月から株価が13%ダウンしており、自社のテレコミュニケーションおよびメディア事業の再編に迫られている状況です。しかし、ソフトバンクに対して、音楽事業は将来の事業戦略の中心と考えていると伝え、提案を拒絶したと情報ソースが伝えています。

ソフトバンクの現金買収はヴィヴェンディの取締役会で協議されました。

昨年ユニバーサルミュージックはEMIミュージックを19億ドルで買収し、世界最大規模のレコード会社となりました。この買収によってユニバーサルミュージックの収益化が改善されると予想されています。

アナリストの中には、ソフトバンクの買収提案がヴィヴェンディおよびユニバーサルミュージックに相乗効果を生み出すことは難しく、提案の却下は正当だいう意見があります。モバイル分野での音楽消費は急成長して魅力的なビジネスであることには変わりありません。しかし買収によって、レコード会社を所有することで、ソフトバンクのサービスに他のレコード会社からの合意を取り付けることが困難になることが考えられます。

ヴィヴェンディはキャッシュを確保し自社の経営を改善するために、ゲーム会社Activisionやモロッコの通信事業会社Maroc Telecomなどを売却を検討していると言われています。

ソース
Vivendi spurned $8.5bn Universal Music bid(7/18 Financial Times)
$8.5 Billion Universal Music Takeover by SoftBank Rejected by Vivendi (Report)(7/18 Biillboard)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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