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4月11日から13日にかけてカリフォルニア州インディオで米国最大級の野外音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル」が開催されました。

海外の音楽フェスでは、アーティストやフェス参加者がパフォーマンスやステージ裏側の様子を写真や動画で投稿したり、フェス会場の様子を積極的に投稿していくことが、Twitterやソーシャルメディアの普及で一般的になりました。どれだけツイートされるかは、そのフェスやアーティストがどのくらい人気で、参加者が熱量を感じているかを図るバロメーターにもなります。

また、これらの人気フェスは、チケットが高額かつ入手困難です。ですので、世界中の音楽ファンにとっては会場からの投稿が音楽メディアに代わってリアルタイムでイベントの模様を把握できる貴重な情報源になります。ツイートは、ブロガーやメディアにとってツイートはニュースのネタに、アーティストにとっては話題作りにつながるので、どれだけフォロワーと付加価値あるインタラクションができるかで大きな違いが生まれます。このような機会を狙ってアーティストのマネジメントやレコード会社は、ソーシャルメディア戦略の積極的に取り入れる流れが最近は増えています。

Twitter社は2週末にわたって開催されるコーチェラ・フェスティバルの第一週目のツイート情報を公開、最も話題になったアーティストや、注目を集めたパフォーマンスなどをまとめています。

Twitter社によればこの週末に「#Coachella」のハッシュタグ付きで投稿されたフェス関連のツイートは160万ツイートに上ったそうです。

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コーチェラ・フェスティバルで最も言及されたアーティストのトップ6はこちら。なんとラナ・デル・レイが1位。個人的には2度もドタキャンしたので、もう追いかけたくないアーティストなのですが、新曲「West Coast」がデビューしたことがこれだけ多くニュースになっていれば、注目しないわけにも行かないので思わずYouTubeを見てしまいました。

1位.ラナ・デル・レイ(@LanaDelRey
2位.ドレイク(@Drake
3位.ビヨンセ(@Beyonce
4位.ロード(@LordeMusic
5位.ケイティ・ペリー(@KatyPerry
6位.チャンス・ザ・ラッパー(@ChanceTheRapper

コーチェラ・フェスティバル1週末目で、最もツイートされたパフォーマンスのトップ5は以下の通り

ソランジュ (@SolangeKnowles) のステージに飛び入りしたビヨンセ(@Beyonce
チャンス・ザ・ラッパー@chancetherapper)のステージに飛び入りしたジャスティン・ビーバー(@justinbieber
ラナ・デル・レイ(@LanaDelRey)が新シングル「West Coast」を披露
Nas(@OfficialNas)のステージにジェイZ(@S_C_がゲスト出演
Outkast@Outkast)のパフォーマンス

Twitterユーザーもビヨンセがサプライズで登場した瞬間は、ツイートだけでなくVineで動画を投稿しています。ユーザーが普段から慣れ親しんでいるツールを音楽フェスという場でも日常的に使っている様子を見ると、TwitterやVineがどれだけ一般層に浸透しているか、そしてどれだけ音楽フェスで情報発信に有効的なツールかが垣間見れます。

https://twitter.com/Bergyonce/status/455200560158093312

https://twitter.com/Bergyonce/status/455267612474507264

また日本ではフェスやライブを撮影し写真や動画を投稿することは大抵禁じられていますが、海外ではフェスやライブではプロモーションに繋がるなどの理由から、非常にオープンになっています。このようなフェス運営側やアーティスト側のオープンな姿勢が、ツイートやVineでの情報発信を広げ、フェスに参加できない世界中の人とも音楽情報やライブの感動を共有することが可能になっています。

コーチェラ・フェスティバルの会場であるインディオに向かうアーティストやセレブリティも、フェスの期待値をツイートしています。こういうツイートを見ると、世界中のフォロワーも興奮してきますよね。

オスカーの司会を努めたエレン・デジェネレス@TheEllenShow

https://twitter.com/LanaDelRey/status/454669732331810817

ラナ・デル・レイは、会場への途中に設置された自分のビルボードの写真を投稿

来日間近のスクリレックス@Skrillex

こちらは、初日(11日)のトリを務めたOutkast (@outkast)アカウントのフォロワー数フェス前後でどれだけ増加したか、を示したグラフです。

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10日の時点では、6万未満だったフォロワーは11日のライブ、そして週末を経て6万3000人を超えます。この4日の間の成長率は通常の18倍にもなりました。音楽フェスという場がどれだけ人のインタラクションを活性化させるか、人に情報を伝播させるかをこれらの数値は示しています。

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日本ではまだフェスからツイートをする、ハッシュタグを活用する、Vineを活用するといったフェスの楽しみ方はまだまだ浸透していませんが、これからは徐々に増えていくのではと思います。またアーティストによる積極的なTwitterの利用も、特にフェス時には増えていくと思います。なぜなら海外ではコーチェラ・フェスティバルのように、音楽とソーシャルメディアの相性の良さを証明する成功事例がどんどん増えてきているからです。

それから、「#フジロック」や「#サマソニ」と検索したら、チケットや駐車券のオークションサイトへのリンクが表示されるようなことも無くなって欲しいです。確かにチケットを譲らなければ行けない事情があり、そのためにはTwitterは便利です。ですがヤフオクのリンクが並ぶツイートを見ると、フェスに行かない人間からしてみれば、人気のないイベントなのかというイメージを植え付けてしまいます。

日本でもフェスでソーシャルメディアが本格的に活用されるようになると、音楽好きな人にとっては普段とは比べ物にならないほど音楽の情報を吸収でき、大きな楽しみになります。このようなソーシャルメディアの使い方が広まっていくことで、人の音楽の聴き方やアーティストとの日常的なつながりもポジティブに変わっていくと思います。

ソース
Twitter Music


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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