アップルが高級ヘッドフォンや定額音楽配信を展開するオーディオメーカーBeats Electronicsを32億ドルで買収すると噂されていますが、アップルはBeatsのCEO、ジミー・アイオヴィンが「特別アドバイザー」に就任するため交渉しているとNew York Postが伝えています。
アップル、Beats Electronicsを32億ドルで買収交渉中との噂:ヘッドフォン事業Beats by Dr. Dre、定額制音楽配信Beats Musicが対象
https://jaykogami.com/2014/05/7363.html
情報ソースによれば、ジミー・アイオヴィンは買収が成立した場合、アップルのティム・クックCEOの相談役としてアップルの「クリエイティブな問題」に取り組んでいくと言われています。
現在Beats ElectronicのCEOに加えてユニバーサルミュージック傘下Interscope Geffen A&Eの会長を務めるアイオヴィンがどのような契約や活動範囲でアップルに参加するのか、今のところは不明です。
Interscope Geffen A&Eでは現在レディー・ガガ、エミネム、ラナ・デル・レイ、ケンドリック・ラマー、Maroom 5、ロビン・シックなど人気アーティストを多数抱えています。またアイオヴィンは音楽業界でスティーブ・ジョブズに近い人間の1人でした。アイオヴィンはアップルがiTunesを開始するにあたりその魅力を他の経営者に伝えていったとも言われています。またU2がiPodのTVCMに無償で出演したり、コラボiPodをリリースするマーケティングキャンペーンを統括するなど、アップルと良い関係を作ってきました。
アイオヴィンはスティーブ・ジョブズが音楽配信を検討していた頃にサブスクリプション型音楽サービスを推薦していました。アップルはサブスクリプション型には参入しませんでしたが、その後無料のiTunes Radioを開始。一方でアイオヴィンはBeats Musicをリリースした歴史があります。
現在アップルでiTunesストアなど音楽ビジネスは上級副社長のエディ・キューが統括しています。ですが経験やアーティストとの関係、マーケティングのノウハウを考慮したら、外部からの人材投入で戦略を転換する可能性も考えられます。その意味では、Beatsの買収提案の目的は、Beatsブランドを手にするだけでなく、人材獲得にあるかもしれません。
ソース
Rumor: Beats CEO in talks to join Apple as ‘special advisor’ to Tim Cook(5/8 Appleinsider)
‘Beats’ boss Jimmy Iovine is in talks to join Apple (5/8 New York Post)