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6月2日(米国時間)にアップルが開催するカンファレンス「WWDC」。これまでiOSやOS Xなど新製品が発表されてきたこのイベントに、Beats Electronicsの共同創業者ドクター・ドレーとジミー・アイオヴィンが出演する可能性が出てきました。

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Billboardによれば、アップルは買収交渉中のBeatsの創業者をステージ上で新しいアップルの幹部として紹介するかもしれないと、買収交渉に詳しいソースの情報を伝えています。もしこれが実現すれば、音楽ビジネスの世界図が変わるほどの影響力になります。つまり世界で最も重要な音楽エグゼクティブになる可能性があります。

Beatsの買収は今週後半に発表されると言われています。買収成立後、ドクター・ドレーとジミー・アイオヴィンはアップルで重要な役職に就任すると言われています。一部の情報によれば、アイオヴィンは今後アップルの音楽戦略とアーティスト/レーベル/ソングライターとの関係構築を統括する可能性があります。

昨年のWWDCでアップルは、無料の音楽ストリーミングサービス「iTunes Radio」を発表しました。しかしアップルは昨年初めてiTunesストアからダウンロード売上がマイナスとなりダウンロード販売の将来の雲行きが怪しくなってきました。またSpotifyなど急成長する定額制音楽ストリーミングサービスが世界的にシェア、人気、売上を拡大していることもあり、既存のダウンロードモデルからの大きな戦略転換を計画していると言われています。

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一般的にはBeatsはヘッドフォンブランドとして認知が高いため、ハードウェアへの投資と思われがちです。しかし、Beatsが1月にローンチした定額制音楽ストリーミングサービス「Beats Music」を買収で手に入れられることを考えたメリットの方が将来性が見込めます。中長期的に見てアップルはSpotifyやRdio、Deezerらと競争する基盤を取り込むことができ、ダウンロード売上と共存するための将来の音楽ストリーミングサービスになるかもしれません。

ソース
Apple May Unveil Iovine, Dr. Dre Exec Appointments at June Conference(5/12 Billboard)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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