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ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、定額制音楽サービスBeats Musicを指揮するイアン・ロジャース(Ian Rogers)が、今後アップルの音楽ストリーミングサービス「iTunes Radio」事業の指揮を取る模様です。

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アップルは、5月にBeats Musicおよび高級ヘッドフォンブランド「Beats by Dre」を運営するオーディオメーカーBeats Electronicsを買収した後、アップルにBeats事業を組み込むための組織改変を行なってきました。

アップルはロジャースが音楽ストリーミング事業を統括することで、今後Beats MusicとiTunes Radioのコラボレーションを進めていく狙いです。これまでiTunes Radioは、iTunes開発者の1人でアップルのコンシューマー・アプリケーション担当副社長ジェフ・ロビン(Jeff Robin)率いるチームが統括してきました。

iTunes Radioは2013年9月にローンチした、iPhoneやiPadから無料で利用できる広告モデルの音楽ストリーミングサービスで、現在は米国とオーストラリアでサービスを展開しています。一方Beats Musicは、Beatsが2年以上の歳月をかけて開発し、2014年1月に正式ローンチした、月額定額制の音楽ストリーミングサービスです。SpotifyやRdio、Pandoraと競合する新興サービスのBeats Musicは、月10ドルを支払うことで、オンデマンドの音楽視聴や、パーソナライズド・ラジオがiOSやAndroid、PCやMacからアクセスすることができます。

(左から) Will.i.am、Beats Electronics社長ルーク・ウッド、ロジャース、Beats Electronics共同創業者ドクター・ドレー、Getty Images

(左から) Will.i.am、Beats Electronics社長ルーク・ウッド、ロジャース、Beats Electronics共同創業者ドクター・ドレー、Getty Images

元Yahoo!の音楽事業担当副社長やアーティスト向けサービスTopspinのCEOを務めてきたロジャースは、BeatsのTopspin買収に伴い移籍、その後Beats Musicの責任者に就任しました。

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アップルはBeats買収に伴い、人事や経理、サポートサービスなどアップルと重複するポジションにいる200人程のBeats従業員を別のポジションへ移動させるレポートされています。大半のBeats Musicの従業員は、アップルのインターネット・ソフトウェア・サービス担当上級副社長エディー・キューのチームに合流します。オーディオ機器のBeats Electronicsの従業員は、マーケティング担当上級副社長フィル・シラーへとレポートします。

Beats Electronicsの共同創業者で、音楽プロデューサーのジミー・アイオヴィンや、クリエイティヴ・オフィサーを務めるナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーの役職はいまだ不明です。

ソース
With Apple-Beats Deal Complete, Ian Rogers To Run iTunes Radio (8/1 Wall Street Journal)

Beats Music CEO Ian Rogers to also lead iTunes Radio at Apple, according to report (8/1 9to5Mac)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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