テイラー・スウィフトの最新アルバム「1989」の第1週売上はアメリカで128万7,000枚を記録、2002年以来最大の週間アルバム売上になりました。
10月27日にリリースされた「1989」は、11月2日までの7日間で数多くの記録を樹立しました。
・テイラー・スウィフトにとって4枚目のアルバムチャート1位獲得。過去には2012年に「Red」、2010年に「Speak Now」、2008年に「Fearless」でチャート1位を獲得
・「1989」は2002年6月2日以来、週間アルバム売上最大記録:以前はエミネムの「The Eminem Show」がリリース2週目に記録した132万2,000枚が最高記録。
・テイラー・スウィフトは第1週目アルバム売上でミリオンセラーを3度達成した唯一のアーティスト。「Red」のデビュー週 (120万8,000枚)、「Speak Now」のデビュー週 (104万7,000枚)を過去に記録。
・「1989」は2014年で最大のアルバムリリース。また2014年リリース作品中、唯一のミリオンセラー。2位はコールドプレイの「Ghost Stories」が745,000枚。
・「1989」は2014年2位の売上記録をすでに樹立。1位の「アナと雪の女王」サントラ (320万枚)は、2013年11月にリリースされ、これまでに350万枚売り上げています。
・「1989」は1991年にNielsen SoundScanの売上データ導入以来、1週間でミリオンセラーとなった19枚目のアルバム。その中で4作品はテイラー・スウィフトのアルバム。
テイラー・スウィフトは、全米大手の百貨店チェーン「ターゲット」と提携して、エクスクルーシブなCDプロモーションを実施。デラックス・ヴァージョンの販売や写真の特典付きCDなどを店内で販売するなど、アナログな販売戦略を行ってきました。テイラー・スウィフトは新曲のプレミアもターゲットのテレビCMで行っています。
デジタル面で話題になっているのが、テイラー・スウィフトは定額制音楽配信Spotifyから最新作を含む全アルバムを削除する決断を決定したことです。これは「ウィンドウィング」(Windowing)と言う販売戦略で、リリース時期をサービスによって遅らせることで売上を最大化することが目的です。テイラー・スウィフトは「Red」でもWindowingを使っています。
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その一方、アメリカのアルバム売上事情は伸び悩んで、2014年1−6月期は前年から15%売上枚数が下落するという状況でした。つまりミリオンがそう簡単に出にくくなっている音楽市場で、「1989」の売上は驚異的と言えます。しかしテイラー・スウィフトのようなスターと作品が今後も多く出てくるのでしょうか?音楽の聴き方は、CDからデジタルダウンロード、音楽ストリーミングと選択肢が広がっています。その中でYouTubeやSpotifyなど音楽ストリーミングの再生回数はアルバム売上に対して何の基準値として扱われるのか、未だに音楽業界は答えを見つけられていません。
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ソース
Official: Taylor Swift’s ‘1989’ Debuts With 1.287 Million Sold In First Week (11/4 Billboard)
Taylor Swift sold 1.287 million albums last week. But the future of music is streaming(11/4 Vox)