Facebookでエンジニアリング・ディレクターを務めているデンマーク人のラース・ラスムッセン (Lars Rasmussen)が、同社を離れることを明らかにしました。新しい活動の場は、ロンドンで創業する音楽のスタートアップです。
ラスムッセンは「グーグル マップ」を共同開発した一人としてテック業界で知られるエンジニアです。2003年に共同創業した地図サービスのスタートアップ「Where 2 Technologies」は2004年にグーグルが買収、ラスムッセンらのテクノロジーが現在のウェブブラウザベースのグーグル マップのベースになりました(以前はダウンロード型)。
ラスムッセンによれば、パートナーのElmida Visvikiと共同創業する音楽スタートアップは、競争の激しいストリーミングではないと語り、「全く新しいワクワクする音楽を作り体験するモデル」を提供すると説明します。
Facebookのエンジニアリング・ディレクターとしてラスムッセンはFacebookのグラフ検索を開発し、最近では企業向けツールFacebook at Workの開発を行ってきました。
デジタル音楽の世界では、大手企業が音楽ビジネスに参入し、特に音楽ストリーミングと定額制サービスへの進出に新たな活路を見出そうと競争が激化しています。アップルはBeats Musicを買収して定額制音楽ストリーミングを開発中で、SpotifyやDeezerなど先行サービスに挑みます。
同時に注目が高まっているのが、SoundCloudに代表されるユーザーがコンテンツを投稿できる配信サービスへのニーズの拡大です。グーグルもYouTube Music Keysなどを開始し、定額制の動画サービスで新たな展開を模索するなど、コンテンツ制作配信に新たなアプローチやビジネスが生まれつつあります。
グーグルやFacebookのトップエンジニアがデジタル音楽に参入するほど、この分野は魅力的で可能性を秘めていると言っても過言ではありません。今後の動きに注目です。
ソース
Facebook Engineering Director Departs for Music-Related Startup (4/27 Billboard)