2014-40-under-40-billboard

サブスク型音楽ストリーミングやライブビジネス、ブランドパートナーシップなど、音楽業界のビジネスモデルは大きな転換期を迎えています。その裏側を支えるビジネスパーソン達の中でも、年齢に関係なく大きな業績を残したりビジネスを変えるビジョンで業界にインパクトを与えた40歳以下のビジネスパーソン40人を米音楽業界誌Billboardが選んで発表しています。

40 Under 40」は、主に音楽業界関係者によるノミネートからBillboard編集部が選んだ40人になります。選ばれた分野は「エージェンシー」「ブランド」「デジタル」「レーベル」「ライブ」「メディア」「音楽出版」の7部門に分かれており、その中にはSpotifyのCEOダニエル・エクやSoundCloudのCEOアレクサンダー・リュングなど皆さんがよく耳にするサービスのトップから、EDM界の有力エージェント、ジョエル・ジマーマンやリー・アンダーソンから、デジタル・ソーシャル時代を代表するマネージャーで起業家のスクーター・ブラウンなど、現在の音楽ビジネスを動かしているキーマン達が選ばれています。

これらのビジネスパーソン達の多くは、ヒット曲を作った人もいれば、アーティストのマーケティングを組み立てる人、ライブやフェス、メディアを通じて大勢のリスナーを動かす人、音楽とブランドの新しいコラボレーションからビジネスを作る人など、さまざまな取り組みを行っている人たちの集まりで、旧来のやり方から脱却して新しいビジネスモデルが求められる音楽業界を進化させているビジネスパーソンの代表格と言えるでしょう。彼らの動向を追っていけば、次に音楽業界が向かっている着地点が見えてくると同時に、音楽を点ではなく線として捉え横断的に分野をまたぐコンテンツ・ビジネスの戦略を考えるヒントになるのではないでしょうか?

「40 Under 40」一覧はこちら。各ビジネスパーソンの詳細はその後にご覧いただけます。
***

●エージェンシー
リー・アンダーソン(Lee Anderson、34):AM Only東海岸担当副社長、エージェント
ジェフリー・エイゾフ(JEFFREY AZOFF、29):クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー、エージェント
ブライアン・マニング(BRIAN MANNING、38):クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー、エージェント
マイク・バーコウィッツ(MIKE BERKOWITZ、37):APA、パートナー兼コメディ部門責任者
コリー・クリストファー・マーティン(CORRIE CHRISTOPHER MARTIN、37)Paradigm Talent、シニア・エージェント
マット・ガレ(MATT GALLE, 37)Paradigm Talent、シニア・エージェント、Photo Finish Records社長
ザック・イーザー(ZACH ISER, 30):ICM Parners、エージェント
キャロライン・イム(CAROLINE YIM, 36):ICM Parners、エージェント
カーク・ソマー(KIRK SOMMER, 38):ウィリアム・モリス・エンデヴァー、パートナー
ジョエル・ジマーマン(JOEL ZIMMERMAN, 37)ウィリアム・モリス・エンデヴァー、パートナー兼グローバル・エレクトロニック・ミュージック部門責任者

●ブランド
サラ・モール(SARAH MOLL, 38):NFL、メディア・イベント担当ディレクター
アリソン・スタッター(ALLISON STATTER, 35):Blended Strategy Group共同CEO

●デジタル
ダニエル・エク(DANIEL EK, 32):Spotify、共同創業者兼CEO
アレクサンダー・リュング(ALEXANDER LJUNG, 33):SoundCloud、共同創業者兼CEO
ライアン・レディントン(RYAN REDINGTON, 35):Amazon, デジタルミュージック担当ディレクター

●レーベル
ジョン・ボリス(JON BORRIS, 39):コロンビア・レコード、ポップ・プロモーション担当上級副社長
ジェレミー・エルリッヒ(JEREMY ERLICH, 34)、ユニバーサルミュージック・グループ、経営企画戦略部門責任者
マイク・フリン(MIKE FLYNN, 39):キャピトル・レコード、A&R担当上級副社長
エチオピア・ハブトマリアン(ETHIOPIA HABTEMARIAM, 35):モータウン・レコード社長、ユニバーサルミュージック・パブリッシング・グループ アーバンミュージック担当社長兼クリエイティブ共同責任者
ジェレミー・ホリー(JEREMY HOLLEY, 37):ワーナーミュージック・ナッシュビル、コンシューマー・インタラクティブ・マーケティング担当上級副社長
ジョン・ジャニック(JOHN JANICK, 37)インタースコープ・ゲフィン・A&M会長兼CEO
アーロン・ベイ・シュック(AARON BAY-SCHUCK, 34)、インタースコープ・ゲフィン・A&M、A&R担当社長
サマンサ・セロルワネ(SAMANTHA SELOLWANE, 38):RCAレコード、アーバンプロモーション担当副社長
ニール・セロッシ(NIR SEROUSSI, 39):ソニーミュージックU.S.ラテン社長
ギャリー・スパングラー(GARY SPANGLER, 36):リパブリック・レコード、プロモーション及びオペレーション担当上級副社長
エリック・ワン(ERIC WONG, 39):アイランド・レコード取締役副社長兼ジェネラル・マネージャー

●ライブ
オマー・アル・ジュラニ(OMAR AL-JOULANI, 37):ライブ・ネイション、北米コンサート地域ツアー担当上級副社長
ベン・ウィーデン(BEN WEEDEN, 39):ライブ・ネイションHouse Of Blues COO
ボビー・レイノルズ(BOBBY REYNOLDS, 39):AEG Live、ラスベガス地域ブッキング担当副社長
ジャレド・スミス(JARED SMITH, 37):Ticketmaster、北米地域社長
ジョナサン・アズ(JONATHAN AZU, 38):Red Light Management、取締役副社長兼ジェネラル・マネージャー
スクーター・ブラウン(SCOOTER BRAUN, 34):SB Projects 創業者
コルテス・ブライアント(CORTEZ BRYANT, 36):Young Money COO、Maverickパートナー
アダム・レーバー(ADAM LEBER, 38):Maverickパートナー、Reign Deer Entertainment共同オーナー
ボビー・キャンベル(BOBBY CAMPBELL, 30)レディー・ガガのマネージャー
ブランドン・クリード(BRANDON CREED, 38):The Creed Companyオーナー
アミル・”キャッシュ”・エスメイリアン(AMIR “CASH” ESMAILIAN, 31):The Weeknd共同マネージャー、YCFU創業者
トニー・W・サル(TONY W. SAL, 35):The Weeknd共同マネージャー、Sal&Co CEO
ジョーダン・フェルドスタイン(JORDAN FELDSTEIN, 37):Career Artist Managementオーナー兼CEO
ジェイソン・オーウェン(JASON OWEN, 39):Sandbox Entertainment社長兼CEO

●メディア
マイク・メイハン(MIKE MAHAN, 39):Dick Clark Productions社長
クリス・オリヴィエロ(CHRIS OLIVIERO, 38):CBS Radio、番組編成担当取締役副社長
ヴィンセント・アシュリエロ(VINCENT USURIELLO, 29):Siriusxm Radio, E-Street Radio, Octaneプログラム・ディレクター
ジュリー・ギュルヴィッチ(JULIE GUROVITSCH, 33):The Tonight Show Starring Jimmy Fallon、音楽担当

●音楽出版
ジェニファー・クノッフル(JENNIFER KNOEPFLE, 38):ソニー/ATVミュージック・パブリッシング、A&R担当上級副社長
ジャネット・ペレス(JEANNETTE PEREZ, 36):Kobalt Music Group、シンク及びブランド・パートナーシップ上級副社長
ライアン・プレス(RYAN PRESS, 35):Warner/Chappell Music、A&R担当副社長
ロン・ペリー(RON PERRY, 36):Songs Music Publishing社長

***

エージェンシー

リー・アンダーソン(Lee Anderson、34):AM Only東海岸担当副社長、エージェント

ニューヨークに拠点を構え、エレクトロニック・ミュージックのトップアーティスト達をクライアントに抱えるトップエージェンシー「AM Only」にて、Skrillex、Zedd、Disclosure、SBTRKT、Rudimental、Steve Angelloなどのマネジメント、ブッキングを担当。

ジェフリー・エイゾフ(JEFFREY AZOFF、29):クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー、エージェント
ブライアン・マニング(BRIAN MANNING、38):クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー、エージェント

ライブ・ネイションの元会長で、音楽業界で最も影響力のあるエージェント、アーヴィン・エイゾフの息子もまたエージェントとして業界トップのエージェンシーCreative Artists Agencyに所属。クライアントにイーグルスを持ち、1億8800万ドル以上のツアー売上に貢献する。

マニングはクライアントのアーティスト、ワン・ダイレクションの戦略を担当。5億ドル以上の売上を築いた世界ツアーを成功に導く。その他には5 Seconds of Summer, Thirty Seconds to Mars、Demi Lovato、Pentatonixなどを抱えるベテラン。

マイク・バーコウィッツ(MIKE BERKOWITZ、37):APA、パートナー兼コメディ部門責任者

コンサートのマディソン・スクエア・ガーデンでは過去に5度しかないコメディアンの公演を2015年だけで11人実現させる。

コリー・クリストファー・マーティン(CORRIE CHRISTOPHER MARTIN、37)Paradigm Talent、シニア・エージェント

マット・ガレ(MATT GALLE, 37)Paradigm Talent、シニア・エージェント、Photo Finish Records社長

Imagine Dragonsのエージェントとしてマーティンは地方のクラブ規模のライブからアリーナ・ツアー、メジャーレーベルとの契約、ヒットアルバム「Night Vision」のグローバルツアーまでを担当。ガレが担当するVineで人気のアーティスト、ショーン・メンデス(Shawn Mendes)は、ロサンゼルスのグリークシアター(5,870人収容)でソールドアウトのライブを行うほどの人気を博す。

ザック・イーザー(ZACH ISER, 30):ICM Parners、エージェント
キャロライン・イム(CAROLINE YIM, 36):ICM Parners、エージェント

世界最大級のエージェンシーICM Parnersでアーバンミュージック部門を担当し、ケンドリック・ラマー、Schoolboy Q、Ab-Soul、Rick Ross、Furureなどトップアーティスト達のマネジメント、ブッキングを担当

カーク・ソマー(KIRK SOMMER, 38):ウィリアム・モリス・エンデヴァー、パートナー
ジョエル・ジマーマン(JOEL ZIMMERMAN, 37)ウィリアム・モリス・エンデヴァー、パートナー兼グローバル・エレクトロニック・ミュージック部門責任者

ソマーは、アデル、サム・スミス、アークティック・モンキーズ、Hozierといったポップアーティストを担当。一方ジマーマンはエレクトロニック音楽の分野では、カルヴィン・ハリスやDeadmau5、AfrojackからMadeon、The Weekndまで幅広いアーティストのブッキングやマネジメントを担当する専門チームを率い、EDMフェスのヘッドライナーからラスベガスのレジデンシーまでブッキングを統括するる。Paper Magazineは2012年にソマーを「最も影響力あるエージェント」に選ぶ。

ブランド

サラ・モール(SARAH MOLL, 38):NFL、メディア・イベント担当ディレクター

NFLのイベントディレクターとしてスーパーボウル・ハーフタイムショーの運営を担当、2015年のケイティ・ペリーは、世界でビューワー数1億2100万人を獲得、過去最高記録を更新する。

アリソン・スタッター(ALLISON STATTER, 35):Blended Strategy Group共同CEO

ブランドやクリエイターのマーケティングとブランディング戦略を専門にするBlended Strategy Groupで、マスターカードとグウェン・ステファニーによる「Priceless Surprises」ブランド・キャンペーン、ジェニファー・ハドソンのWeight Watchersスポースクモデル起用など、大手ブランドとアーティストのパートナーシップを統括する。

デジタル

ダニエル・エク(DANIEL EK, 32):Spotify、共同創業者兼CEO

アップルの「Apple Music」やテイラー・スウィフトの主張を受けながらも、世界最大の定額制音楽ストリーミングサービスを運営し、有料会員数を2000万人以上、月間アクティブユーザー7500万人以上に成長させる。また2008年以来、クリエイターや権利関係者へのロイヤリティ分配額を30億ドルまで増加させる。

アレクサンダー・リュング(ALEXANDER LJUNG, 33):SoundCloud、共同創業者兼CEO

2007年に立ち上げたSoundCloudは世界で最も人気のオーディオ共有プラットフォームへ成長し、アーティスト達とファンをつなぐ場所となる。アーティストがSoundCloudから収益をあげられるシステムを作るべく、メジャーレーベルとの交渉を継続し、ワーナーミュージック・グループやインディーズグループ団体Merlinとの契約を締結する。

ライアン・レディントン(RYAN REDINGTON, 35):Amazon, デジタルミュージック担当ディレクター

Amazonのプライム会員向け音楽サービス「プライム・ミュージック」の米国展開を統括する。

レーベル

ジョン・ボリス(JON BORRIS, 39):コロンビア・レコード、ポップ・プロモーション担当上級副社長

過去12カ月でOMIの「Cheerleader」、Hozierの「Take Me to Church」、Rachel Plattenの「Fight Song」など知名度の低いアーティストからヒットを生み出す、フォーマットの隔ての無いマーケティングを実践。

ジェレミー・エルリッヒ(JEREMY ERLICH, 34)、ユニバーサルミュージック・グループ、経営企画戦略部門責任者

ユニバーサルミュージックでは投資や買収戦略を統括。MeerkatやPluto TV、Jelliなどスタートアップへの投資、また音楽番組やDVDのディストリビューターEagle Rock Entertainmentの買収を仕切る。

マイク・フリン(MIKE FLYNN, 39):キャピトル・レコード、A&R担当上級副社長

ケイティ・ペリー、サム・スミス、Beck、5 Seconds of Summerなど幅広いアーティストを獲得、契約を成功させヒットを作りキャピトル・レコードの再編に貢献する。またSilento、Tori Kelly、Troye SivanなどYouTubeから若手アーティストを世に送り出すクリエイター発掘にも注力する。

エチオピア・ハブトマリアン(ETHIOPIA HABTEMARIAM, 35):モータウン・レコード社長、ユニバーサルミュージック・パブリッシング・グループ アーバンミュージック担当社長兼クリエイティブ共同責任者

モータウンではKem、Ne-Yoのアルバムをリリース、US R&Bチャートでそれぞれ1位を獲得。ユニバーサルミュージック・パブリッシングではJ.ColeとBig Sean、Childish Gambino、ニッキー・ミナージュとのグローバル出版契約を締結。今後はBJ the Chicago Kid、Stacy Bartheの作品リリースが控えている。

ジェレミー・ホリー(JEREMY HOLLEY, 37):ワーナーミュージック・ナッシュビル、コンシューマー・インタラクティブ・マーケティング担当上級副社長

オンラインマーケティング、ソーシャルメディア、ブランドパートナーシップ、デジタル・コンテンツ戦略を監督する。5000万再生を記録したHunter Hayesの「Wanted」は2015 YouTube Music Awardを見事に受賞。ConAgra Foods、P&Gと共同で行ったCharity Child Hunger Ends Hereのチャリティ活動を通じて、若手カントリー歌手Hunter Hayesとブランドパートナーシップの価値を高める戦略を実践。

ジョン・ジャニック(JOHN JANICK, 37)インタースコープ・ゲフィン・A&M会長兼CEO

アーロン・ベイ・シュック(AARON BAY-SCHUCK, 34)、インタースコープ・ゲフィン・A&M、A&R担当社長

Beats by Dre共同創業者のジミー・アイオヴィンが指名した後継者として、インタースコープ・ゲフィン・A&Mからはケンドリック・ラマー、Tme Impala、レディー・ガガ&トニー・ベネット、ドクター・ドレーの「Compton」と話題作を相次いでリリース。アトランティック・レコードから来たベイ・シュックはセリーナ・ゴメスのアルバム「Revival」制作でトップ10ヒットを作りアイドルからの脱却を目指す作品作りに携わる。

サマンサ・セロルワネ(SAMANTHA SELOLWANE, 38):RCAレコード、アーバンプロモーション担当副社長

RCAのアーバンミュージックでプロモーション統括役。D’Angelo、Miguel、Jamie Foxx、Jazmine Sullivanのアルバムで全米R&Bアルバム・チャート1位を獲得

ニール・セロッシ(NIR SEROUSSI, 39):ソニーミュージックU.S.ラテン社長

2014年に社長へ昇格したセロッシは新人アーティストの開拓から契約、リリース戦略までを統括してきた。Nicky Jam、Joan Sebastianなどアーティストと契約しながらRomeo SantosやMarc Anthonyなどで成功を収める。ソニーミュージックU.S.ラテンはラテン圏デジタルトラック売上で29%の市場シェアを抱える。

ギャリー・スパングラー(GARY SPANGLER, 36):リパブリック・レコード、プロモーション及びオペレーション担当上級副社長

The Weekndのシングル「Can’t Feel My Face」、アルバム「Beauty Behind the Madness」はそれぞれチャートで1位を獲得。その他にはテイラー・スウィフト、アリアナ・グランデ、デミ・ロヴァート、Drakeなどでヒット作品の戦略を管理する。

エリック・ワン(ERIC WONG, 39):アイランド・レコード取締役副社長兼ジェネラル・マネージャー

デフ・ジャム・ミュージック・グループから割れた後、アイランド・レコードの運営を取り仕切る。デフ・ジャムではカニエ・ウェスト、リアーナ、アヴィーチー、ボン・ジョヴィらのプロジェクトを担当し、アイランド・レコードではFall Out Boyの「American Beauty/American Psycho」や、Vineから誕生したショーン・メンデス、Tove Loの「Habits」など若手アーティストのリリースを手掛ける。

ライブ

オマー・アル・ジュラニ(OMAR AL-JOULANI, 37):ライブ・ネイション、北米コンサート地域ツアー担当上級副社長

ベン・ウィーデン(BEN WEEDEN, 39):ライブ・ネイションHouse Of Blues COO

世界最大のライブプロモーション企業ライブ・ネイションにて、アル=ジュラニはJ.Cole/Big Seanのアリーナツアーを成功させ、ウィーデンはHouse Of Bluesでのライブを含む86カ所の会場で7,500個のライブを統括する。

ボビー・レイノルズ(BOBBY REYNOLDS, 39):AEG Live、ラスベガス地域ブッキング担当副社長

ベテランのカントリー歌手Reba McEntireのコロシアム・アット・シーザーズ・パレスでの定期ライブの契約を実現。9回のショーで売上490万ドルを記録する。

ジャレド・スミス(JARED SMITH, 37):Ticketmaster、北米地域社長

世界最大規模を誇るオンラインチケット販売プラットフォームTicketmasterでモバイルチケット売上が今年は21%アップ。モバイルの活用で迅速なチケット情報の提供やコンサート体験の向上など、チケット販売から業界の変革を進める。

ジョナサン・アズ(JONATHAN AZU, 38):Red Light Management、取締役副社長兼ジェネラル・マネージャー

世界最大の独立系マネジメント会社Red Light Managementでマネージャー60人の活動を指揮するだけでなく、クール・アンド・ザ・ギャング、R.KellyからTunji Igeなど新人アーティストまでを代表する。

スクーター・ブラウン(SCOOTER BRAUN, 34):SB Projects 創業者

ジャスティン・ビーバー、アリアナ・グランデ、カーリー・レイ・ジェプセン、Tori Kellyなどをクライアントに持つマーケティング会社SB Projectsの代表兼CEO。SB Projectsでは、CBSの「Scorpion」などテレビ番組製作に進出、スタートアップへの投資ではUber、Spotify、Songza、Pinterestなどに投資しつつ、1億2000万ドルの音楽ビジネス専門ファンドの立ち上げに携わる。さらに広告エージェンシーBBHとクリエイティブ・ベンチャーCreative Studiosを共同で設立するなど、音楽コンテンツとのシナジー拡大を目指すビジネスを展開する。

コルテス・ブライアント(CORTEZ BRYANT, 36):Young Money COO、Maverickパートナー

アダム・レーバー(ADAM LEBER, 38):Maverickパートナー、Reign Deer Entertainment共同オーナー

ドレイク、ニッキー・ミナージュ、リル・ウェイン、ジェイ・ミルズなどと契約するYoung Moneyで長年リル・ウェインのマネージャーを務めるブライアントは、Blueprint Groupの共同パートナーGee Robinsonと共にMaverickに参画(代表はマドンナのマネージャーで投資家のガイ・オセアリー)、ニッキー・ミナージュのPinkprint Tourで売上1400万ドルを稼ぎだす。マイリー・サイラス、ブリトニー・スピアーズ、アブリル・ラビーン、ニコール・シャージンガーをクライアントに抱えるReign Deer Entertainmentの代表はレーバーはマイリー・サイラスのプロモーション戦略からブリトニー・スピアーズのラスベガス定期公演に至る戦略のアドバイザーを務め、投資家としてUber、Tumblr、Warby Parkerなどへ投資を行う。

ボビー・キャンベル(BOBBY CAMPBELL, 30)レディー・ガガのマネージャー

レディー・ガガのマネージャーとして、トニー・ベネットとのデュエットアルバム「Cheek to Cheek」でアルバム・チャート1位を獲得。テレビシリーズ「American Horror Story: Hotel」へのレギュラー出演などライブパフォーマンスからのシフトに成功する。

ブランドン・クリード(BRANDON CREED, 38):The Creed Companyオーナー

ブルーノ・マーズのマネージャーを務める元レコード会社のA&R。マーク・ロンソンとのコラボ「Uptown Funk」はシングルチャートで14週間に渡り1位を獲得。ブルーノ・マーズは2度目のスーパーボウル・ハーフタイム・ショーの打診ありとの噂。

アミル・”キャッシュ”・エスメイリアン(AMIR “CASH” ESMAILIAN, 31):The Weeknd共同マネージャー、YCFU創業者

トニー・W・サル(TONY W. SAL, 35):The Weeknd共同マネージャー、Sal&Co CEO

世界が注目するアーティストとなったThe Weekndのマネージャーを2011年から務め、40万枚以上の売上を達成したアルバム「Beauty Behind the Madness」リリースやプロモーションの運営を行う。

ジョーダン・フェルドスタイン(JORDAN FELDSTEIN, 37):Career Artist Managementオーナー兼CEO

マルーン5のマネージャーを務めるフェルドスタインが運営するCareer Artist Managementは、ロビン・シック、ASAP Rocky、Big Boiと契約を結び、ラナ・デル・レイのマネジメントTap Managementと戦略的提携を結び事業を拡大する。

ジェイソン・オーウェン(JASON OWEN, 39):Sandbox Entertainment社長兼CEO

カントリーミュージック業界のトップスター、シャナイア・トゥエインやフェイス・ヒルや、若手アーティストのLittle Big Town、ケイシー・マスグレイヴスのマネジメントやマーケティング、PRを務めるナッシュビルで最も影響力のあるマネージャーの1人。

メディア

マイク・メイハン(MIKE MAHAN, 39):Dick Clark Productions社長

American Music Awardsやゴールデングローブ、Dick Clark’s New Year’s Rockin’ Eveなどさまざまな有名テレビ番組の製作を行うアメリカ大手プロダクションの社長。カントリー・ミュージック・アワードの50周年記念番組は過去17年間で最高の視聴者数となる1580万人のビューワーを獲得。

クリス・オリヴィエロ(CHRIS OLIVIERO, 38):CBS Radio、番組編成担当取締役副社長

米国最大のラジオネットワークの一つCBS Radioはフィラデルフィア、マイアミに提携ステーションを開拓、全米トップ35局の11局を占める。オンライン、モバイル、ソーシャルなどさまざまなプラットフォームを活用し、CBS Radioの週間リスナー数は7200万人まで拡大。

ヴィンセント・アシュリエロ(VINCENT USURIELLO, 29):Siriusxm Radio, E-Street Radio, Octaneプログラム・ディレクター

衛星ラジオSirius XMの人気ロック・チャンネルOctaneと、ブルース・スプリングスティーンの音源専門のロック・チャンネルE-Street Radioのユニークな2チャンネルの編成を担当し、曲のストリーミング、売上、視聴に貢献する。

ジュリー・ギュルヴィッチ(JULIE GUROVITSCH, 33):The Tonight Show Starring Jimmy Fallon、音楽担当

アメリカで圧倒的な人気を誇るNBCのトーク番組「ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン」で多彩な音楽ゲストのブッキングを担当。

音楽出版

ジェニファー・クノッフル(JENNIFER KNOEPFLE, 38):ソニー/ATVミュージック・パブリッシング、A&R担当上級副社長

世界最大の音楽出版社で西海岸事業を統括。第2四半期売上では業界シェア19.7%を占める(Q1からは5%ダウン)。マーク・ロンソン、Tegan and Sara、Iggy Azalea、James Black、カルヴィン・ハリスとの契約を取りまとめる。

ジャネット・ペレス(JEANNETTE PEREZ, 36):Kobalt Music Group、シンク及びブランド・パートナーシップ上級副社長

フー・ファイターズ、Charli XCX、Bon Iver、Dr. Luke、Grimes、LMFAO、マルーン5などの楽曲のライセンスを管理する独立系音楽出版および権利会社Kobalt Musicにてペレスは2014年2月に参画以降シンクロ事業の売上を20%拡大させ市場シェア12.1%に拡げる。

ライアン・プレス(RYAN PRESS, 35):Warner/Chappell Music、A&R担当副社長

ワーナーミュージック・グループの出版事業会社Warner/Chappell Musicはビヨンセ、ジェイ・Z、ケイティ・ペリー、ブルーノ・マーズ、マドンナ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、レッド・ツェッペリンなどの楽曲ライセンスを管理する。プレスはアーバン・ポップミュージックの分野で新人アーティストやソングライターから著名アーティストの楽曲カタログを管理しビジネスを拡大する。リル・ウェイン、ウィズ・カリファやRoc Nation、ドレイクのOVO Soundなどレーベル別の楽曲の運営も担当。

ロン・ペリー(RON PERRY, 36):Songs Music Publishing社長

Lorde、Diplo、The Weekndなど350組のアーティストやソングライターの楽曲ライセンスを管理する独立系音楽出版社Song Music Publishingにて、アーティストとの契約から交渉まで行う。エンターテイメントメディアThe Hollywood Reporterが2013年に選ぶ音楽業界のヒットメーカー35人の1人。

ソース
40 Under 40: Music’s Top Young Power Players Revealed(Billboard)


Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
取材、記事執筆、リサーチ、音楽ビジネスやストリーミング、海外PRに関するコンサルティングのご相談は、お問い合わせからご連絡を宜しくお願い致します。

  • プロフィール
  • お問い合わせ