デジタル音楽サービスはインディーズレーベルにとってビジネスを後押ししているようです。

インディーズレーベルの権利団体「Merlin」(マーリン)が行った調査結果によれば、2012年に所属レーベルの92%は、SpotifyやRdioなど音楽ストリーミングサービスからの収益が増加したことが分かりました。

音楽ストリーミングサービスで増益した92%のレーベルのうち、50%以上のレーベルが2012年には前年から50%〜100%の増益を達成しました。7%は横ばい、わずか1%が減益となっています。なかでも50%〜100%と答えたレーベルの1/3が100%以上の大幅な増益を達成したそうです。

デジタルダウンロードも同時に収益が拡大しています。2012年は64%が増益と答え、23%が横ばい、14%が減益でした。

インディーズレーベルのデジタル音楽ビジネスは明らかに上昇気流にあります。73%のレーベルがデジタルで増益しており、その中で21%が50%以上の増益を記録しました。マーリンのCEOチャールズ・カルダス氏は、「音楽ストリーミングサービスが現実的で成長分野にあるビジネスであることをこれらの数字が示しています。音楽ストリーミングサービスの収益は、これまで存在しなかった全く新しいソースか、または違法ダウンロードとビジネスの非収益化で失ってきた収益を埋め合わせてくれる存在です」とコメントしています。

カルダスはまた、ストリーミングサービスからの収益はデジタルダウンロードに取って代わるものではなく、共存しながら今後増加すると予想します。

一般的な大手レコード会社と違いインディーズレーベルにはフィジカル市場でのプレゼンスを持ちません。従ってデジタル音楽の比率を大きくすることは、ビジネスの継続にとって重要な課題です。

今回の調査ではマーリン所属レーベルの成長は、米国及び英国音楽市場の平均を12%~20%上回っています。マーリンは2013年には音楽ストリーミングサービスやサブスクリプション型音楽サービスで得る収益は6500万ドル (約66億円)以上に上ると予想します。

CDビジネスが低迷する中でデジタル音楽ビジネスで収益確保は大手、インディーズともに大きな課題です。デジタル音楽を歓迎しなければいけないビジネス環境に今世界の音楽市場はあると言えるでしょう。これからの将来に向けて生き残るためには今の間にSpotifyやRdio、Pandoraなどの新しいビジネスモデルをどれだけ受け入れて、利益を作る仕組みを早い段階で見つけることが重要かと思います。マーリン所属のインディーズレーベルの例は、SpotifyやRdio、Pandoraなど新しい音楽サービスが大手だけに有利になるものではなく小さなレーベルにとっても素晴らしい価値を提供できる存在であることと、新しいモデルを現実的に受け入れ次のビジネスフェーズを考えていることを示してくれます。インディーズレーベルは今後新しいデジタル音楽サービスを積極的に受け入れていかなければ、生き残ることが難しくなるのかもしれない。

 

ソース

MERLIN RESEARCH: MEMBER LABELS AND DISTRIBUTORS AT FOREFRONT OF BURGEONING STREAMING MARKET (5/16 Merlin)
Exclusive: Merlin Unveils the Numbers Behind its Labels’ Streaming Growth (5/16 Billboard)

 

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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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