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9月22日に開催されたFacebookの開発者向け会議「f8」のステージでFacebookと音楽ストリーミングサービスとの連携強化が発表されました。その後、パートナーとしてCEOのDaniel Ek氏が登壇したクラウド型会員制音楽ストリーミングサービス「Spotify(スポティファイ)」のユーザー数が飛躍的に増加していることが明らかになりました。
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待望の米国サービスを7月14日に開始したSpotifyは、9月22日の時点では月間アクティブユーザー数が340万人で、F8のわずか8日後の9月末には530万人に到達、50%以上増加した利用状況がAppDataのデータで分かります。
こちらはデイリーアクティブユーザー
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米国での利用に限りますが、音楽ストリーミングサービスの利用者はFacebookとの連携により、聴いた楽曲をFacebookのニュースストリームで表示共有され、友人は流れてきた楽曲を聴くことができるようになりました。このOpen Graph連携の新機能にはSpotifyだけでなく、MOG, RdioやSlackerなどもパートナー企業として参加しています。
そして先日、Facebookはf8で発表した「Open Graph」プラットフォームと音楽サービスの親和性について、ブログで総括を発表しました。
Facebookによればf8以降、ユーザーがOpen Graphを採用した音楽アプリケーションでリスニング体験を15億回以上共有しており、その結果、メジャーな音楽サービスはアクティブユーザー数を2倍以上増やし、また小規模やスタートアップなどユーザー数が少ないサービスにおいては2倍から10倍に増加していると説明します。
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Open Graph連携した幾つかの音楽サービスアプリケーションのユーザー動向。
これは無料ユーザーか、有料ユーザーかまでは把握できませんが、ソーシャルネットワークを通じて音楽ストリーミングの利用者が増加していることは確かです。この結果を見たその他の音楽サービスもFacebookとの連携を強化させるでしょう(それを見据えて、上記のように複数のサービスの数字を公開したとも考えられますね)。以外と思ったのは、Facebookに音楽サービスが統合されるので、音楽サービス自身のブランドが無くなるかと思っていたら、個々のサービスの差別化が健在という印象を数値から感じました(その答えは早急だとも思います。。。)
Facebookにとっても外部サービスと連携する方が、著作権などの問題に対面する必要がなく、リスクが軽減できます。
今後の課題としては、ユーザーが「楽曲を聴いた後、音楽/アーティスト/ファンとつながれるか」と「音楽/アーティスト/バンドのファン同士がつながれるか」といったユーザーインタラクションに比重が置かれるのではないでしょうか。アーティスト側もユーザーがつながれる仕組みや導線を準備してあげられるか、ファン化だけでなく継続したつながりを提供し続けられるか、オンラインからリアルの音楽体験に誘導することはできるのか、考えるだけでも色々なアイデアが浮かんできます。
とここまできて、これを書いている最中に、TechCrunchの記事を見つけました。こちらはSpotifyの一人勝ちであることを強調している記事です。確かに、Spotifyの数字は圧倒的です。ただ記事のコメントを読んでいると、Spotify以外のサービスユーザーからの投稿があり、そちらの意見も面白い。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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