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音楽ストリーミングサービスの『Rdio』が、新規登録会員を集めたアーティストに直接報酬を支払うという、ユニークなプランを計画中と、Billboard.bizがレポートしています。

BIllboardは複数の情報ソースからの情報として、Rdioはアーティストにインセンティブを提供することによって、(広告塔として)より多くの新規会員獲得を後押ししてくれことを期待しています。この取組みはまた、業界が懸念する、アーティストの収入増加の機会を創出できるかもしれません。

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ご参考までに関連記事です。興味のある方は是非。


Rdioとプログラムについて議論を交わしたある音楽マネージャーによれば「これは賞金制度だ」と語り、もう一人のマネージャーによれば、Rdioは新規会員1人当り10ドルのインセンティブを提案したと語っています。

SpotifyMogなど数多くの音楽ストリーミングサービスが存在する中、多くのアーティストやマネジメント会社は、音楽ストリーミング会社の1ストリーム配信当りからの収益の配当やロイヤリティ支払の不透明性に不満を感じています。

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Rdioはアーティストに直接支払うことで、利益配分の透明性を向上させ、さらにアーティストへの収入源増加を目指します。Rdio関係者は、「このプランは、(アーティストの)想定されるアルバム売上とマッチさせることが目的です」と述べています。

現状において、定額会員制音楽サービスが音楽購入を減少させている傾向は特に見られず、米国やその他の音楽市場におけるデジタルアルバム売上は堅調であるにも関わらず、何人かのアーティストやマネージャーは、消費者が購入ではなくストリーミングからの音楽鑑賞を選択してしまうことで、アーティストに支払われるロイヤリティが減少することに懸念を示しています。コールドプレイやThe Black Keysなど大物アーティストは、新作リリース開始時にストリーミングサービスでの配信を保留しました。

この話を見た当初は、Rdioやデジタル音楽サービスの現状はこれほどに深刻なのかと心配してしまいました。ですが、考えるほど、これは面白い取組みなのかもしれないと思うようになってきました。

例えば同じ音楽の趣味を持つ友人や好きなアーティストとつながる場合、同じサービスを利用する方がフォローしたり音楽やプレイリストをシェアする場合に効率がよいのではないか。もちろん、長期的に考えた場合、いずれ異なる音楽サービスでも共通のプラットフォーム上でつながることができる日がくるだろう。だがそれまでは、各サービスの独自性が差別化要因になってくる。そうなった場合、自分がフォローするインフルエンサー(アーティスト等)からレコメンドされたサービスでインフルエンサーと繋がれるなら、ファンにとっては楽しい体験だと思いました。みなさんはどう思いますか?

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はたしてどのような形式で実装されるのでしょうか。例えば、Likeボタンのようなソーシャルプラグインからユーザーはログインできるのか、または音楽アプリ経由なのか。いずれにしてもアーティストや権利者が安定した報酬を得るためには、ソーシャル上でファンベースを既に獲得しているか、大規模なプロモーションを実施するか、どちらかが確立していなければならないように感じます。また米国以外の国ではどのような形で提供されるのか。可能であれば世界規模で展開してほしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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ソース

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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