マイクロソフトはサブスクリプション型音楽サービス「Xbox Music」に、ソニー傘下の音楽データ解析企業「Gracenote」の技術を採用したことを発表しました。
「Xbox Music」は2012年に立ち上がった音楽サービスで、音楽ストリーミングサービスとクラウド型音楽ロッカーをミックスしたハイブリッド型の月額制音楽サービスです。このサービスはマイクロソフトがiTunesやGoogle Play、Pandoraなど音楽サービスにマイクロソフトが勝負を挑むためのサービスで、月額9.99ドルの「Xbox Music Pass」を購入することで、3000曲以上の音楽カタログから好きなシングルやアルバムが、Windows 8対応のPCやタブレットの他にXbox One、Xbox 360や、iOSやAndroid、Windows Phoneなどモバイル端末でアクセスできます。
ソニー傘下のGracenoteは、Xbox Music向けに音楽認識テクノロジーを提供します。これによってXbox Music有料会員の所有する音楽コレクションをスキャンしクラウドから自由に複数のプラットフォームでストリーミング再生することができるようになります。
Gracenoteの技術のメリットは、iTunesやAmazonなど他社サイトで有料会員が過去に購入した音楽や、CDからリッピングした音楽も対象になること。これによってユーザーはPCに保存された音楽データをクラウドにアップロードする手間が無くなり、手持ちのデバイス間で好きな音楽を聴きやすくなります。
Xbox MusicはまたGracenoteの音楽メタデータを活用したレコメンデーションをユーザーに提供していきます。さらにユーザーはGracenoteのメタデータを活用することで、欠けているアルバムカバーやジャンルや楽曲名など音楽情報を埋められるようになり、所有する音楽データの編集管理が簡単に行えます。
先日、日本マイクロソフトも日本でXbox Musicを開始することを発表したばかりなので、このGracenoteとの連携もサービスローンチすることには実現しているのか、気になるところです。
日本マイクロソフトが「Xbox Music on Windows」を発表、どんな音楽サービスなのか?(マイナビニュース)
Gracenoteの音楽認識テクノロジーは、すでにiTunes MatchとAmazon Cloud Playerにも導入されています。
今後はクラウドを活用した音楽サービスが主流になることは間違いありません。一方で、音楽へ「アクセスする」という楽しみ方をするスマホユーザーやタブレットユーザーを中心としたサービスと、そうでない層を中心としたサービス(「CD購入」が音楽の楽しみ方と考える層)にこれからは分かれていくような気がします。
マイクロソフトは今後タブレットにチカラを入れはじめたら、SpotifyやPandoraなどモバイルに注力している音楽サービスとどう競争していくのだろうか…まさかXbox MusicというくらいだからXbox推しなのかな。個人的には「Surface Music」や「Windows Music」よりは分かりやすいと思ってますけど。
Xbox Music Adds Gracenote Music Recognition(12/5 hypebot)