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image via Wired

以前に書きましたが、音楽ストリーミングサービスの「Spotify (スポティファイ)」が11月30日(現地時間)にNYCでメディア向けにグローバルプレスカンファレンスを開催します。

今回のプレスカンファレンスのテーマは「What’s Next for Spotify?」。SpotifyのCEO, Daniel Ek氏(@eldsjal)は同イベントでサービスの新たな方向性を発表すると予想されます。

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image via Zimbio

発表内容の予想にあたり、All Things DigitalのPeter Kafka氏@pkafka)やVentureBeatは、Spotifyが現在欧州のみで展開しているMP3ダウンロードストアを全面的に展開するのでは、と述べています。そんな中、WiredのEliot Van Buskirk氏が大胆にも違った見解を述べています。以下は抄訳です。

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image via Wired

Spotifyはアプリケーションが開発できる Spotify APIを公開し、iOS、アンドロイド、その他のプラットフォーム向けに、Spotifyの1500万曲以上の楽曲カタログにアクセスができる音楽アプリの開発と販売を実現すると考えられます。

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Spotifyユーザー間での音楽発掘ツール Spotidot

特に後者がここでは重要となってきます。なぜならこれまでSpotifyのアプリを開発することはできましたが、販売することはできませんでした。一般的なアプリ開発者にはApp ストアでの販売によって大きな利益を上げた者も存在するなか、Spotifyアプリ開発者にとってクールなアプリを作るための魅力(収益、インセンティブ)が欠落していました。

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Last.fmと連携し、友人が最近聞いた楽曲からプレイリストを作成してくれるStarkify

Spotifyは開発者にAPIを公開すると同時に、大きく改良された開発ツールも発表すると考えられます。

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Spotifyから似たアーティストをレコメンドしてプレイリストを作成してくれるSpotiseek

プレスカンファレンスの『特別ゲスト』はSpotifyの音楽を利用するアプリを開発した、もしくは商業用アプリの開発を今後進めるサードパーティアプリ開発者・企業でしょう。

なぜレコードレーベルは彼らの音楽を利用する音楽ツールの構築を許可するのだろうか?幾つかのレーベルはすでにSpotifyから登録を解除しているのにもかかわらず。。。

なぜならスマートフォンやタブレットで音楽アプリからSpotifyを聴きたい場合、ユーザーはプレミアムプラン会員となり月額$10を支払うこととなり、その一部はバンド、レーベル、パブリッシャーに支払われるからです。

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これがSpotifyの『エコシステム』です。

Spotifyはバンド、レーベル、パブリッシャーに対し、「Spotifyを認めないなら、エコシステムから出てもらう」ともっと威力を示すべきです。なぜなら今後大きく成長する市場において、アプリ開発者により大きなインセンティブと優れた開発ツールが与えられた途端、Spotifyの音楽を再生共有するための広範な機能が瞬く間に表面化してくると予想されるからです。

「グローバルプレスカンファレンス」とは世界中の開発者に向けた発表。ということで納得できます。

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この考察を読むだけでワクワクしてきました。なぜなら(規模は少額ながらも)新しいビジネスモデルがコンテンツビジネス市場で起きつつあるからです。アプリ開発者の増加、クラウドサービスの充実、モバイル機器の発展、ソーシャルネットワーク化した日常生活では、音楽アプリユーザーも今後爆発的に増えていくことは必然的です。

ルールで縛られてきた音楽業界やコンテンツ業界にも、機会に飢えた挑戦的な起業家や開発者の参入が増えることが見込まれます。今後は、新しい機会に乗じない企業や組織は置き去りにされ、新しい市場に取り組む企業がデジタル社会でのルールを作り替えていくでしょう。スケーラビリティを持つサービスが、拡張すれば収益も増えるモデルを提供することが今後は主流になると自分は考えます。

AppleもiCloud Storage APIを公開しサードパーティアプリから利用できるように、Spotifyユーザーも多様化するコンテンツへのアクセスにより音楽に接する時間が今後ますます増えていきます。

その結果、音楽を通じた人と人、アーティストとファン、レーベルと消費者というこれまでの関係だけでなく、インタレストや音楽消費形態などによって, もっと簡単に好きな音楽とのつながりを濃い密度で構築拡大することができる日常(ソーシャルライフ)が遠くない将来に来ることを願いつつ、何か自分でも出来ること、お手伝いできることを日々模索しています。

 

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ご参考までに関連記事です。興味のある方は是非。

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ソース
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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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