欧米で多くのユーザー数を誇る急成長中の会員制音楽ストリーミングサービス『Spotify (スポティファイ)』は、4月18日にコカコーラとグローバル規模での独占的提携を締結し、ブランドの音楽アプリケーション開発など音楽キャンペーンにおけるパートナーシップ関係を構築することを発表しました。

 

 

マーケティング関係のカンファレンスAdAge Digital ConferenceのキーノートセッションにおいてSpotifyの共同設立者でCEOのDaniel Ekが登場、ブランドの音楽アプリやSpotifyの音楽プラットフォーム戦略について説明をしています。また同日にSpotifyとコカコーラが共同でメディアイベントを開催、提携について説明を行いました。内容を抄訳でご紹介します。

 

 

今回の提携でSpotifyは、以下の分野で活動を行います。

 

– コカコーラの音楽キャンペーンのデジタルパートナー(2011年に開始した音楽マーケティング活動「Coca Cola Music」、五輪、W杯等)
– 2013年のテレビ、デジタル等を統合したグローバルキャンペーンにおける音楽テクノロジーパートナー
– 4000万人以上のファンを集めるコカコーラのFacebookページの音楽プレーヤー
– Spotifyの音楽プラットフォーム上でコカコーラブランドのアプリケーションを提供(ロンドン五輪前に開始)

 

Ekはコカコーラとの提携について、「今回の提携により、世界中のより多くの人にSpotifyの存在を知ってもらうことができ、家族や友人と音楽をシェアする機会が実現するでしょう」と述べています。
コカコーラのグローバルスポーツ・エンターテイメントマーケティング担当のEmmanuel Seugeは、「この提携は広告契約ではなく戦略的なパートナーシップです。我々は今後コンテンツ訴求を目指す活動に注力します。Spotifyはオリンピックやワールドカップ、キャンペーンなどの音楽の領域で我々のグローバルパートナーとなります。私たちにとって認知度を広げるのではなく対話の一部となることが重要なアジェンダです」と説明します。

 

提携に先駆けてコカコーラとSpotifyは、ニューヨークで世界から集めたアプリ開発者による音楽アプリのハッカソンを開催、優勝チーム「London Calling」と協力してブランドの音楽アプリケーションをSpotifyプラットフォームで展開します。

 

 

 

今回の提携でSpotifyとコカコーラが注力する分野は、『グローバル』、『テクノロジー』、『ソーシャル』、『音楽』の4つ。

 

 

今回は特に音楽関係に関する新しい発表はありませんでした。しかし先日、下のブログを書いた直後に発表された提携で、特に、新しい音楽サービスとユーザーが直接つながる仕組みが出来つつあることを示唆する重要なマイルストーンだと思います。それも音楽の購入を目的とした一方的なブランド目線の取り組みではなく長期的な関係構築を目指したものであることは重要。

 

(Spotifyの)プラットフォームの潜在価値に一流ブランドも注目してきたこと、直接消費者とつながる「D2F (Direct-to-Fan)マーケティング」が音楽業界を超えて消費者向けビジネスに拡大してきたこと、この二つの流れが今後本格化して、増加する「共感から共有」で生まれるビジネスの波を後押しすると感じます。

 

 

コカコーラがやっている音楽プログラムは、コンテンツがネットの口コミで広がりやすくて面白いと思います。昨年立ち上げたCoca Cola Musicは音楽を通じて若者とブランドのつながりを構築することを狙ったマーケティングの一環で、開始時には人気バンドMaroon 5がFacebookとクラウドソースを活用して24時間でファンと一緒に曲を完成させるキャリティイベントを開催しています。

 

またオリンピックの公式スポンサーという立場から、人気プロデューサーのマーク・ロンソンケイティー・Bを起用した「Move To The Beat」キャンペーンを立ち上げています。
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公式ソングや製作現場を題材にしたオンラインドキュメンタリー動画、iPhoneアプリ/Androidアプリも発表し、多角的にバイラルの波を生み出すプロモーションを開始しています。

 

あとはダフトパンクとコラボした「Club Coke」ボトルも過去にあったり。

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日本にはCoca Cola Musicプログラムは発足していない様子(公式ページから)。ただ、Spotifyが進出した場合、コカコーラが連携するならこの辺りかな?これは!?今はコンテンツをただアップしてるだけで、非常にもったいない。。。。

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現在世界13ヶ国で利用可能なSpotifyは、残念ながら日本ではアクセスできませんが、Spotifyを中心にライブコンサートやオリンピック、ワールドカップなど大型スポーツイベントを通じて、露出が増加したりコンテストを開催したりより多くの消費者との関係を強化することが出来るので、音楽好きには楽しく体験できる機会が増えると思います。個人的には、13ヶ国以外の国での認知度拡大を加速できますし、各地の音楽アプリ開発者の支援も拡大していくことに期待しています。

 

音楽とデジタルをリアルに有効活用するためのお手伝いは、色々アイデアを共有してどんな形でも音楽関係の方やブランドの方と誰とでも関わりたいと思っています。

 

 

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ソース

 

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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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