オンライン・チケット・サービス「Eventbrite」がEDMをはじめとする音楽フェス人気に関する興味深い調査結果を発表しています。それによると、アメリカで音楽フェス/ライブコンサートが急成長する背景には、若者のチカラが影響しているということのようです。
Eventbriteとソーシャルメディア解析会社Mashworkによる調査では、2013年-14年に投稿された音楽フェスに関する2000万以上の口コミ分析を行いました。その結果によれば、近年の音楽フェス人気はソーシャルメディアをフル活用する「ミレニアル世代」(17-34歳)が牽引していることが大きな要因であることが、明らかになりました。そして、ミレニアル世代によるフェスの前、開催中、後に発生する大規模なエンゲージメントが、音楽フェス体験を変革していると調査では説明しています。
調査結果によれば、2013年8月6日から2014年8月5日の12ヶ月で投稿された音楽フェスについての投稿の中で75%は「ミレニアル世代」による投稿で、全体の投稿の3/4を占めていることが明らかになりました。
動員数で見ると、2013年から2014年にかけての過去12ヶ月間で10人に1人が音楽フェスに行ったと答え、音楽フェスに関するソーシャルメディア上の会話は昨年と比較して34%増加しました。
ミレニアル世代の動員数では、5人に1人は過去12ヶ月で音楽フェスに参加しており、これは一般回答者と比べて2倍多い数字です。彼らのソーシャルメディアのエンゲージメントと動員率の高さは、音楽フェスの話題が世界中に広がる可能性も高めてくれています。
一方で、特定のアーティストやパフォーマンスに関するポジティブな投稿は全体でわずか8%しか占めていないことも明らかになりました。このことから、フェス好きやフェス参加者にとって重要なことは、総合的なフェス体験とラインアップの充実にあると言えます。
音楽フェスのブランド力とフェス体験に関するポジティブな投稿が、ソーシャルメディアのエンゲージメントを増加させる要因になっています。
調査結果では、その他にもミレニアル世代と音楽フェスに関連した興味深いトレンドをレポートしています。
●音楽フェスに参加した5人に1人は、「Fear of Missing Out」(FOMO)に対する恐れがあると答えています。
「FOMO」(フォーモー)は「取り残されるかもしれない不安」を意味し、LINEのスタンプでご存じの方もいるかと思います。FOMOの意識が高くなればなるほど、ソーシャルメディアやライブストリーミング、動画などを通じて、現地で参加できなくても音楽フェスに参加したいと思う音楽好きが増えていきます。
●口コミ4つの中の1つは、離れた場所からライブストリーミング配信などで音楽フェスを視聴しているファンからの投稿でした。
ライブストリーミング配信は、フェスへの関心を高めると言われ続けてきました。70%はオンラインで音楽フェスを体験したことから、将来的にリアルで参加してみたいと答えています。
●54%の投稿は、音楽フェス前に投稿されています。
●約17%の投稿は、音楽フェス開催中に投稿されており、その中の38%がハッシュタグ付きの投稿でした。
●投稿の29%は音楽フェスの後で投稿されています。音楽フェスは終わった後が最も重要で、フェスの写真やハイライト、動画などや、ハッシュタグ「#TBT」(Throuback Thursday)など参加者と継続して思い出を共有し続けることで、次年のフェスへの期待値を高めていくことができます。
調査結果のフルレポートはこちらからダウンロードできます。
ソース
PSFK
Top 2014 Music Festival Trends and Insights(Eventbrite)