世界最大のレコード会社グループ「ユニバーサルミュージック・グループ」傘下のメジャーレコード会社「キャピトル・ミュージック・グループ」は、ロサンゼルス市内に音楽業界とテクノロジーのスタートアップや起業家、学生コミュニテイをつなぐための新たなイノベーション創出拠点「キャピトル・イノベーション・センター」(CIC)をオープンしました。

音楽ビジネスの未来に向けたイノベーション創出を目指すCICでは、コワーキングスペースから録音スタジオが用意され、コンテンツクリエイターと技術者そして学生がメンターと顔を合わせてインタラクションできる場所や機会を提供していきます。

先日テキサス州オースティンで開催されたインタラクティブ・映画・音楽の祭典「SXSW」で開催された「SXSW 2018 ハッカソン」優勝チームは、今年6月にCICに拠点を構えることが決定しています。

6月には初の「CICハッカソン」が開催予定とされています。

参加者はキャピトル・レコードの楽曲の配信データや、ロサンゼルスのハリウッド通りに位置するキャピトル・レコードの本社ビル内にある録音スタジオなどへアクセスができるようになります。B2B向けデジタル音楽配信サービスの「7digital」と開発者向けクラウド型コンテンツ管理ツール「Cloudinary」がパートナーとして参加予定。

音楽業界がダイバーシティを考えるセミナーも開催

4月15日に正式オープンしたCICは、同月から「インクルージョン」をテーマにした音楽ビジネス向けのイベントも開催する予定です。イベントにはスピーカーにキャピトル・ミュージック・グループのチーフ・オペレーティング・オフィサーのミシェル・ジュベリラー(Michelle Jubelirer)や全米映画俳優組合・テレビラジオ芸能人組合(SAG-AFTRA)の社長ガブリエル・カーテリス(Gabrielle Carteris)など音楽、映画業界のトップエグゼクティブが参加することが発表されています。

また、スポーツ業界からはロサンゼルスの女性プロバスケWNBAのロサンゼルス・スパークスで社長兼COOを務めるクリスティーン・シモンズ(Christine Simmons)、さらには南カリフォルニア大学の教授で、エンターテインメント業界のダイバーシティとインクルージョンに特化したシンクタンク・支持団体「Annenberg Inclusion Initiative」のファウンダー、ステイシー・スミス(Stacy Smith)が参加予定です。

現代のエンターテインメント・ビジネスをテクノロジーの視点だけでなく、ダイバーシティやインクルージョン、男女格差など社会的なトピックスから考える機会を提供していることろもCICの特徴です。

音楽系スタートアップとの連携を進めるユニバーサルミュージック

ユニバーサルミュージック・グループはすでにスタートアップのアクセラレーター・プログラムを世界で展開し、新しいアイデアや若い起業家たちと音楽ビジネスやエンタメ・ビジネス業界がコラボレーションする場作りを進めてきました。

ロンドンの歴史ある録音スタジオ「アビーロードスタジオ」内には、スタートアップや起業家、開発者と音楽業界をつなぐヨーロッパで唯一の音楽とテクノロジーのインキュベーションプログラム「Abbey Road Red」がすでに活動しています。

また2017年には世界各地のテックやメディアの分野向けのアクセラレーターと音楽業界をつなぐネットワーキング/プログラム「UMG Accelerator Engagement Network」を始め、他業種との連携や、音楽テクノロジー関連のスタートアップや起業家たちとのコラボレーションに注力し始めています。

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ソース
CAPITOL MUSIC GROUP LAUNCHES CAPITOL INNOVATION CENTER TO BE BASED AT COMPANY’S ICONIC TOWER AND STATE OF THE ART RECORDING STUDIOS (UMG)

Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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