イギリスの音楽チャートに、SpotifyやYouTubeなど音楽ストリーミングサービスの再生回数が反映されることになりそうです。
BBCニュースによれば、今年早ければ夏にも、シングル・チャート トップ40に音楽ストリーミングサービスからのデータを連携、従来の販売データによるチャートを拡張し、より消費者の行動やトレンドを反映するチャートへと変更されます。
イギリスでは2013年の音楽売上の中で、音楽ストリーミングサービスが占める割合は10%に拡大しています。
アメリカやドイツなどヨーロッパでは、すでに音楽ストリーミングサービスの再生回数データを連動させた公式チャートに改変しています。
イギリスの音楽チャートを管理するThe Official Charts Companyではすでに、音楽ストリーミングサービスの再生回数だけを集計した「Top 100」チャートを展開しています。
シングルチャートに音楽ストリーミングサービスのデータを連携する際のチャレンジとしては、売上との関連性が重要になります。たとえば、YouTubeやSpotifyの再生回数が何回分で音楽1曲分の売上と同等に扱うかが問われます。また再生回数1回を、フル尺で視聴した場合でカウントするか、30秒など一定時間でカウントするかも考慮されます。
さらにSpotify、YouTubeなど、どの音楽サービスをデータ参照するかもチャートに大きな影響を与えます
音楽戦略コンサルタントで音楽マーケティング本の著者でもある高野修平君がブログで指摘する通り、消費者の日常に関連性の強い「新しい指標を作り直す必要がある」ことをイギリスでは行おうとしていることの1つで、デジタル化される音楽環境に対応するためにこれまでの仕組みを変えようとするイギリス音楽業界の狙いが見えます。
新しい音楽の指標を作り出す (The Great Escape)
ソース
Streaming to be included in UK singles chart(2/18 BBC)
UK to finally include streaming in its singles music chart (2/18 Engadget)