2月19日に開催されたイギリス最大の音楽アワード「ブリット・アワード2014」。テレビ中継後に、音楽ストリーミング再生回数が大きくアップしたことが分かりました。この傾向は、音楽イベント後にストリーミング再生がアップするという傾向は、ここ数年に渡り世界の音楽シーンで定着しているといっても過言ではありません。
音楽ストリーミングサービスSpotifyによれば、デヴィッド・ボウイの楽曲『Where Are We Now』は再生回数が196%アップしたのを始め、アワードを受賞したアーティストやライブを披露したアーティスト達の再生回数がアップしたことがデータで上げられています。以下のデータはSpotifyでアップした再生回数です。
- アークティック・モンキーズ(Arctic Monkeys):+61%
- Bastille +37%
- ブルーノ・マーズ(Bruno Mars):+18%
- Chic +40%
- デヴィッド・ボウイ(David Bowie):+62%
- Disclosure +55%
- エリー・ゴールディング(Ellie Goulding):+16%
- ケイティ・ペリー(Katy Perry):+11%
- ロード(Lorde):+16%
- ワン・ダイレクション(One Direction):+12%
- ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams):+10%
- Rudimental:+60%
- サム・スミス(Sam Smith):+32%
日本でもSpotifyが上陸する期待値が上がっています。しかしSpotifyがサービスを開始するだけでは、音楽の盛り上がりは一次的な盛り上がりで終わってしまいます。アワードやイベント、テレビ番組が終わった後に、音楽に共感したリスナーが音楽ストリーミングで聴く、またはレコードを購入する、このようなサイクルが回ってこそ、Spotifyの存在価値が高まるはずです。
音楽業界の人たちは、この部分を考えて既存のプラットフォームやメディアを再構築していく必要があると思いますが、どう思われているのでしょうか? ご意見があれば聞いてみたいです。
イギリスや海外の音楽好きは、ブリット・アワードのようにテレビを見終わった後でも音楽ストリーミングで音楽を楽しむ視聴体験をすでに知っています。ですので、Spotifyのデータが示すように、音楽がイベント後も継続して楽しまれます。
これまでが、『イベントを開催→気になったからグーグルで検索』だったところが、『イベントを開催→Spotifyで検索し視聴』な流れに変わる方がリスナーにとっては自然そうですね。
継続的な音楽の楽しみ方を構築することは、今後日本の音楽消費にとって常に意識しなければならない課題だと思います。日本もSpotifyや音楽ストリーミングが登場して、音楽体験は変わるでしょうか?
ソース
BRITs winners and performers see surge in Spotify streams(2/21 Musicweek)