定額制の音楽ストリーミングサービスSpotifyが間もなくカナダでサービスをローンチします。
Spotifyはカナダ人用に招待制のサインアップページを開設、また公式アプリがカナダのiOSとAndroidアプリストアでダウンロード可能になりました。カナダでのローンチが始まればSpotifyの海外展開は世界58カ国に広がります。
カナダではすでにSpotifyのライバルサービスであるRdio、Deezer、Google Play Musicがすでにサービスを開始しています。
Spotifyはモバイル系ニュースサイトiMoreで
これまでSpotifyが大きな話題と需要をカナダであったことは認識していました。私達は長い間ローンチを待ち望んでいたファンにお礼をしたいと思っています。なので、ウェイティングリストにサインアップしたユーザーには間もなくインビテーションを送ります。数カ月内にはサービスへ徐々に招待しSpotifyを最も対処可能な方法でシステマチックにスケールアップさせていきます。
Spotifyでは新たな国でローンチする際に、必ずローカルの音楽と文化をキュレーションした音楽体験を提供しています。これは、ローカルコンテンツとローカライズされたキュレーションによるミュージックディスカバリー体験になります。カナダでのSpotifyは、アメリカにあるSpotifyのカナダ版以上に仕上げなければなりません。この理由から私達は時間を費やし、カナダでローンチするサービスが、ブリティッシュコロンビア州からヌナブト準州、ニューファンドランド・ラブラドール州までの音楽ファンにとって考えられる最高の音楽体験を提供することを目指しています。
これで2013年の世界音楽売上トップ10の中で、Spotifyがまだローンチしていない国は日本と韓国だけになりました。
(1. 米国、2. 日本、3. ドイツ、4. 英国、5.フランス、6. オーストラリア、7. カナダ、8.イタリア、9、ブラジル、10.韓国)
スウェーデンで2008年に開始したSpotifyは現在大半のヨーロッパ、アメリカ、中南米、東南アジアなど世界57カ国で音楽聴き放題のサービスを展開しています。
定額音楽配信Spotify、ブラジルでサービス開始! 世界57カ国に拡大 | All Digital Music
激変するアメリカの音楽市場、14年度前半は成長中のストリーミングが42%アップ、ダウンロードはアルバム・トラック共に減少 | All Digital Music
音楽ストリーミングに対する注目度は世界的に拡大しています。先日発表されたアメリカの2014年度音楽視聴データによれば、ストリーミングでの音楽視聴は去年から42%も増加している反面、有料の音楽ダウンロードはアルバム・シングルともに二桁台の減少を見せるほど、リスナーにとって音楽を聴く手段がCDやファイルダウンロードといった音楽を「所有する」モデルから、ストリーミングへの「アクセス」するモデルに変わっています。
その中でもSpotifyは、アクティブユーザー数4000万人を抱えてストリーミングサービスの分野では最も成功しているサービスです。さらに便利で音楽体験が楽しくなるプロダクトを作ることで有料会員数は1000万人を突破、お金を払ってでも音楽を聴きたいというユーザーを満足させ、音楽業界への収益化で貢献するビジネスモデルを実現させています。
有料会員1000万人のマイルストーンを達成したSpotifyに秘められた、音楽を聴く文化を変える可能性 | All Digital Music
世界第二位の音楽市場である日本もSpotifyのローンチが準備中と言われていますが、未だに実現には至っていません。日本の音楽産業はビジネス的に減少傾向にあり、今では過去の栄光と比較されたノスタルジーに浸った悲観的な話ばかりが語られるようになってしまいました。ですが本当に音楽を聴く人を増やしたいのであれば、スマホやストリーミングなどユーザーが好む新しい音楽消費に適応した環境を分析し、Spotifyなど新しいモデルに目を向け、音楽を聴く選択肢を増やし定着化させるための未来の話をもっと議論するべきではないでしょうか。そのために一日でも早くSpotifyの日本ローンチを期待しています。
ソース
Spotify is coming to Canada, finally(7/10 Engadget)
Spotify is inviting patiently waiting Canadians to test their streams (7/10 iMore)