ユニバーサルミュージックはクラウドファンディングを活用して、レア盤や廃盤を再発するアナログレコード愛好家向けのプロジェクト「The Vinyl Project」を開始することを発表しました。

ファンはユニバーサルミュージックが抱える膨大なカタログの中から対象となるアルバムに投資します。十分な参加者が得られたアルバムは、再発の対象となり、投資者の手元に届けられる仕組みです。また投資者にはアナログレコードに加え、デジタルダウンロードやパーソナライズドされたアートワークも特典として提供される模様。

対象となるのは、ソニック・ユースの「Goo」やニルヴァーナの「MTV Unplugged」など、多岐なジャンルに渡るアルバムになる予定です。

サービスは現在準備段階です。ユニバーサルミュージックのアナログレコード用ウェブサイト「Uvinyl」で今後詳細な情報が公開される予定です。

ユニバーサルミュージックは今後、正式なサービスのローンチ日や対象となるアルバムリストを公開していくとしています。

Uvinyl Facebookページ
Uvinyl Twitter(@uvinyl

Uvinyl   Vinyl Records   LPs from Universal Music

現在、候補となっているアルバムは以下のタイトルです。

Cat Stevens – Tea For The Tillerman
Cream – Disraeli Gears
Def Leppard – Hysteria
Cat Stevens – Teaser & The Firecat
Elton John – Goodbye Yellow Brick Road
Def Leppard – Pyromania
Eric Clapton – Slowhand
Supertramp – Crime Of The Century
Sonic Youth – Goo
Bjork – Biophilia
The Jam – All Mod Cons
Nirvana – MTV Unplugged
Sting – The Dream Of The Blue Turtles
Jackson 5 – ABC
The Temptations – Cloud 9
Erykah Badu – Baduizm
Grace Jones – Nightclubbing
Tom Waits – Swordfishtrombones
Jackson 5 – Going Back To Indiana
Michael Jackson – Got To Be There
Michael Jackson – Ben
Michael Jackson – Forever Michael
Motörhead – Ace Of Spades (Picture Disc)
Paul Stanley – Paul Stanley (Picture Disc)
Cream – Disraeli Gears (Picture Disc)
Pulp – His ‘n’ Hers

クラウドファンディングを活用したレコードのディストリビューションは全く新しいコンセプトではありません。以前にはイギリスのインディーズレーベル「Ninja Tune」が廃盤となったインディーズレーベルのアナログレコードを再発するプロジェクト「Beat Delete」で、クラウドファンディングを用いたシステムをすでに始めています。

売るのではなく欲しい人を考える。廃盤となった音楽をファンに届ける、インディーズレーベル向けクラウドファンディング型音楽サイト「Beat Delete」

アナログレコードの近年の復活ブームは毎年確実に拡大しています。2007年に世界で売上200万枚を超えたアナログレコード市場は、年々売上を伸ばし、2012年には460万枚に達しました。この人気を支えているのは、往年のコアな音楽ファンだけでなく、デジタル以外の音楽媒体に魅力を感じ始めた若者層の存在があります。

過去19年分のアナログレコードの売上を図式化したインフォグラフィック

アナログレコード人気は、毎年4月20日に開催される世界的イベント「レコードストアデイ」や、コアなファン向けのコレクターズ・エディションとしてのアナログリリースなどにも見られます。アナログだからこそ出来る様々なコミュニケーションやディストリビューションの形が、音楽好きなファンの欲求や価値観を許容していることで、ニッチな世界でもまだまだ拡がる可能性を示してくれています。

 

ソース
Universal Music Launches ‘The Vinyl Project’ for ‘Crowd-Funded’ Re-Presses(7/15 Bilboard)

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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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