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GQ最新号でのインタビューで、Beats共同創業者のジミー・アイオヴィンが、アップルがBeats ElectronicsとBeats Musicを買収の裏話を回想しています。

GQの「Men of the Year」特集の中でジミー・アイオヴィンは、アップルによるBeatsの合計約30億ドルでの買収に至った交渉の詳細について語り、音楽ビジネスや音楽ストリーミングサーヴィスとアップルについて答えています。

アイオヴィンによれば、アップルに買収のピッチを始めたのは2012年にまでさかのぼるとのこと。アイオヴィンはアップル幹部に向かって、一緒に仕事をしたい企業はアップルだけであることを強調し、またアップルの音楽ビジネスには欠落している何かがあるとも説明しています。

私はアップルに対して、私の会社を買わなければいけないことを説得しました。私は「他の誰とも仕事をしたいとは思わない。一緒にやりたいのはアップルだけだ。アップルで成功できると思っている。他の売却先は探すつもりはない。ここで、スティーブの会社に来たいだけだ。私はみんなのことを知っているし、才能も知っている。一般消費者向けの文化を作っていることも知っている。そして私は今アップルの音楽ビジネスに『穴』が開いていることも知っている。私がその穴を塞いであげます。」と言いました。アップルから良い返事がもらえるまで2年かかりました。

アイオヴィンの言う「穴」とは、音楽ストリーミングサービスのことを指しており、この領域への本格進出はアップルの音楽ビジネスでは未だに実現できていません。

アイオヴィンが現時点でどの役職についたかは明らかにされていません。しかし、インタビューでは現在アップル本社があるクパティーノで音楽サーヴィスの開発に注力していると言います。

アップルとアイオヴィンとは長年友好的な関係にあります。スティーブ・ジョブズが健在だった時代には、アイオヴィンはiTunesを開始するためにレコード会社やアーティストを説得しアップルと契約するサポートを行うなど、iTunesにいち早く賛同した音楽業界人の一人です。また音楽プロデューサー時代から関係のあるU2を説得し、アップルと音楽のプロモーションでコラボを実施、チャリティ目的の限定iPodのリリースや、iPodのテレビCMにU2の楽曲提供と出演を実現させるなど、後年まで続くアップルとU2の橋渡し役をしています。

さらにアイオヴィンはスティーブ・ジョブズに対して、定額制音楽サーヴィスの必要性をSpotifyやPandoraが今の様な一大勢力を築くはるか以前の2003年に訴えかけていた人物でもあり、その意味ではデジタル音楽サーヴィスに対して先進的な考えを持っています。

ジミー・アイオヴィンはその音楽業界における30年以上に渡る功績が称えられ、GQから「Men of the Year」アワードが贈られました。

ソース
Jimmy Iovine–GQ Men of the Year (GQ)

Jimmy Iovine details Beats pitch to Apple, more in new interview (12/4 Appleinsider)

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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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