みなさんはiTunes Pingで新しい音楽を発見しましたか? それとも同じアーティストばかりがレコメンドされていませんか? 大物アーティストでない限り、無限の音楽に溢れるiTunesでアーティストが楽曲をプロモートするのは、困難なこと。今回はCreate Digital Musicで紹介された、楽曲を音楽ストアへ配信代行するサービスTuneCoreが開始したPing用アーティストページ「Artist Ping」サービスをご紹介します。

今回は、いつも拝見しているイシカワタケル(@takerui)さんのブログからの情報を参考にさせてもらいました。

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アップルが発表したiTunes Pingで注目されたソーシャルな音楽検索だが、アーティストにはあまり変化は訪れなかった。なぜなら、カスタムできるアーティストページは提供されないし、可能性のあるユーザーにはiTunesがU2やレディー・ガガなどを容赦なくレコメンドしているからだ。

PingがiTunes Store内のみの音楽と購入記録に依存することは気掛かりだが、自身の音楽をiTunesで販売していて、少しでも多くのユーザーに知ってほしいと考えているアーティストに朗報がある。TuneCoreは複数のデジタル音楽ストアでの音楽配信を管理するアーティスト向けサービスだ。TuneCoreを利用すれば、アーティストが楽曲を他社サイト(eMusic、アマゾン、Amie Streetなど)で販売している場合でも、iTunesに配信することが可能だ。
 
TuneCoreはPingが発表された当日、アップルに電話をしていた模様。TuneCoreは今週初め(9/14)にTuneCoreに参加するアーティスト向けに、Ping用のページ「Artist Ping Accounts」を開設したとブログで発表した。[TuneCore ブログ]

– 以下はブログより – 
まず初めにアーティストはArtist Ping アカウントを管理する権限のある人物だということを確認する。TuneCoreがTuneCore Artistsの情報をアップルに送る。
その後アップルから承認のメールがアーティストに届き、URLリンクが送られてくる。クリックするとPing Artist Accountページが立ち上がるので、アカウントをセットアップする。

TuneCore Artistの一人、アンドリュー・ベルが僕たちのために彼のArtist Pingアカウントのスクリーンショットを公開してくれた。
Andrew Bell Artist Ping アカウント on iTunes
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ここから見えてくるのはページ上ではあまりインタラクションが行われないことだ。大部分は音楽を購入するだけだ。だが(アーティストがページに)時間を費やせば、ファンを獲得したりリスナーを増やすこともできるので、楽曲販売がより手短かになったといえる。

さらにTuneCoreはArtist Ping アカウントの認証プロセスについてこう語っている。
「iTunesには無数のバンドが存在する。アップルはPing アーティストページを管理する権限を与えられた人物が本物かどうかをを認証するやり方を打ち出す必要がある。」

「そのためには、アップルはアカウント開設の際にアーティストまたはiTunesに楽曲提供する団体に、与えられた権限を承認するため、直接確認を取るプロセスが必要だ」

「これはアップルが提供する高品質のユーザー体験と一貫している。この認証プロセスがPing Artistページの価値を高めることで。ファンやフォロワーはどのアーティストページが本物かを認識できる」

これはTwitterの承認済みアカウントと同様のアイデアで、納得できる議論だ。反対にここで注目したいのは、Pingにアーティストページを増やすことではなく、なぜアーティストがPingに参加するのかの動機が今後必要になる。

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TuneCoreやCD Babyなどデジタル配信代行サービスはiTunesだけでなく、AmazonやRhapsody、Last.fm、Spotifyまで幅広い音楽ストアに楽曲を代行配信するサービス。アーティストは年会費を払いシングル単位、アルバム単位で音楽を配信できる。またフランスからもZimbalamが配信プラットフォームの豊富さを売りに参入してきている。

これらのサービスではデジタル以外にCD販売ができる、映像の販売、配信レポートがもらえる、など様々な形でアーティストをサポートしてくれる。複数の大型音楽プラットフォームに配信することが目的ならば、便利なサービスだと思う。逆にサイトによってユーザーの趣味や特色が違うなら、それに沿ったアプローチは必要になる。

アーティストが直接サイトから音楽販売できるBandcampとはまた違う。
長谷川恭久 (@yhassy)さんがブログで詳しく説明されていますので、ご参考まで

今後の展開としては、音楽ストアに配信する場合のコスト(作曲、PR、ライブ、ソーシャルネットワーキングも含め)をどれだけ有益にできるかではないかと思う。そして今回の発表のPingは、はたしてアーティストにどの程度影響を与えるのか、本当の意味でのソーシャルメディアのパワーがどれだけ効力を発揮するのか、注目です。

Pingにアーティストページを作ること自体は今後も自然の流れになるでしょうね。

アーティストのバイオにMyspace、Facebook、TwitterとPingアカウントが加わる可能性も十分に考えられる。

関連ソース
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Jay Kogami

執筆者:ジェイ・コウガミ(All Digital Music編集長、デジタル音楽ジャーナリスト)

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